投稿日: Feb 11, 2015 12:13:23 AM
家では昔からプーアル茶を飲んでいて、その昔は中国物産の店まで買に行かなければ手に入らなかったものが、いまでは近所でも麦茶のような大きめのティーバッグに入ったものが売られている。しかしどう考えても昔買ったものの方がホンモノで、近所で売っているものはニセモノぽい。今でも昔買ったお好み焼きほどの円盤のものは売られているが、それは高級品と称して法外な値段になっている。そういった円盤とティーバッグの中間として、上の写真のような「黄箱」がお手頃な値段で存在する。
プーアル茶は深い発酵をしたもので何年も持つし、それが値打だとされるようである。しかし深い発酵故に臭みがあって嫌だという人もいるのだろう。昔の円盤のものは葉の干からびたようなものが固まったもので、手で少しづつボリボリ割って使っていた。その時に葉の間にわら屑があったり、場合によっては人の毛のようなものが入っていたこともあった。この円盤が中国物産の店だけではなく日本のお茶屋でも売られるようになった時に、「ゴミが入っている場合がありますから注意してご利用ください」という紙が添えられていた。
私はお茶の葉を食べるわけではないから、ちょっとしたゴミの混入は平気で利用していた。しかし本来は安かった「注意書き付き」の円盤が日本国内では一般に広まらなかったことをみると、極稀にわら屑や毛が入っているだけでも日本人は二度と買う気にならなかったのかもしれない。
その代り、高級品として10倍ほどの値段のものが日本で売られるようになったので、日本の輸入業者が中国の生産者に品質チェックを厳重に指示し、日本でも受け入れ検査をするようになったのだろう。海苔でも超高級品は何が違うかと言うと、一枚一枚パートさんが目で検査をして、不純物らしきものをピンセットでつまみだしているからである。
つまり「高級品」は多くの場合は中身がそんなに違わなくとも、検査代というコストにかかっているということだろう。私の場合は、稀にゴミが混入している中国物産を安く買って、自分で利用時に検査してゴミを取り除いて使っていたことになる。こういう方法が安くてうまいものを得るには必須ではないのか。子供の頃のちりめんじゃこにはやはり稀にわら屑が入っていたし、リンゴに虫が入っているとか、食品に異物が入っているのは決して珍しくなかった。ヨーロッパの広場でリンゴを買った時に虫に遭遇して懐かしかったことがあった。
異物混入で二度と買いたくなくなる人はそれはそれでいいと思うが、統計的に多すぎるのでなければ、異物に遭遇しても驚かずに対処できる方が、人生は楽に楽しく過ごせると思う。
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