投稿日: Mar 12, 2013 1:17:18 AM
長続きするビジネスをしたい方へ
人々に認められて長続きするメディアとは、またメディアビジネスとはどのようなものか、といいうのは新しいメディアを作るときに頭をもたげる課題である。しかしそれは技術の問題ではない。技術は長続きしないからである。進歩するからこその技術で、技術を固定化してビジネスを考えるほどナンセンスなものはない。このことがピンと来ない人は技術に抵触するようなところでビジネスをするべきではない。それでも構わない分野はある。むしろ技術だけに依存してメディアのビジネスをする人の方が失敗してきたのがマルチメディアの歴史であった。
つまり技術がどのようになろうとも、継承されていくコンテンツを考えることが先決なのである。それで新しい媒体を出す際には、雑誌でもWebでも本でも、3つほどの軸で考えるようにしてきた。いいかえるとメディアが作られる背景には3つの理由がある。それは、娯楽、学習、道具、であって、これらの一つだけを掲げるメディアもあるが、これらを併せ持つメディアもある。これらのどの目的にフォーカスするかとか組み合わせや配分というのがメディアの戦略になる。
娯楽というのは、そのメディアに接することだけが自己目的化されるもので、文芸でもAKB48でもそこから先に何が得られるかとかは問われない。メディアに接している間に充足感が得られればよいものである。
学習は、何かを達成するためのコンテンツを提供するもので、スムースに学べてよい成果が得られるものが良いとされる。これは勉強に限らず、買い物をするための知識なども含まれる。
道具とは、典型的にはカタログなどのように何かを手に入れるための手段を提供するもので、ECで自分にふさわしいものを見つけるとか、ネットが旧来メディアに対して圧倒的に有利な点である。
技術としては、娯楽には豊かな表現が必要だし、学習は情報体系構築や評価システム、道具は回線・検索方法など別々に発達している。
多くの場合これらの目的は組み合わさっているので、それに従って関係する技術も組み合わせなければならないし、非常に発達した技術を使わなければビハインドになる、と言う点ではメディアビジネスは技術から逃れられない。だから進歩に応じて別の技術に乗り換える心つもりを持つというのがデジタルメディアリテラシーのひとつになる。
その2に続く