味城山砦 (みじょうやまとりで) (見城の柵)
最寄地 群馬県利根郡みなかみ町月夜野1697 2019.2.24
味城山砦 (みじょうやまとりで) (見城の柵)
最寄地 群馬県利根郡みなかみ町月夜野1697 2019.2.24
登城ルート(緑線は車道)
嶽林寺駐車場の案内板・遠景
溜池
作業道折返し点
8号目の岩場
三角点・柵跡看板(主郭)
西側最初の堀切
3番目の郭
西側3番目の浅い堀切
西端の郭
味城山砦跡(地図)
【遺構★★★☆☆ 比高280m】
【感想】 みなかみ町月夜野とみなかみ町羽場の境に位置する、標高757.4mの味城山に築かれている。
東西150m程の細長い頂上平坦地に浅い堀切が3条残っている。東側の堀切ははっきりしているが、2、3番目は埋まり、よく見ないと分からない程度であった。
南東の直登部分は傾斜もあり、頂上に着くころは疲労困憊であった。
【案内】 上越新幹線「上毛高原駅」西にある嶽林寺駐車場が利用できる[マップコード183 672 759*75]。駐車場に案内板が建てられ、「見城の柵」の説明文が記されている。
西に登ってゆくと溜池があり、堤防を通って突き当り から登る(地図)。比高50m程西に登ると右手に鉄塔が見え目印となる。さらに尾根を登ると、作業道に出、右に少し行くと左斜めに登る作業道があり、少し先を左(南)へ折返し150mほど登ると作業道終点となる(地図)。
そこより右手の急な尾根を北西へ直登する。8合目付近から岩場が現れ、その上に平坦地がある。
主郭は3条の浅い堀切と4つの郭から構成され、東端の郭に三角点があり、「見城の柵跡」の看板が樹木に立て掛けてある。西端の郭には境界見出標が建てられている。
【歴史】 築城年代は定かではないが、小川可遊斎によって小川城の詰城として築かれたと云われる。
天正八年(1580年)三月、時の小川城主・小川可遊斉は北条氏邦勢と菩提木にて合戦となり、可遊斉の戦略にかかり北条勢は大敗し逃走した。
しかし、同年秋、数倍の軍勢に再び攻められ可遊斉以下小川城将兵は奮闘するも城は焼かれ、多数の戦死者を出し「見城の柵」に逃れた。
可遊斉は将兵を指揮、奮戦し北条勢を悩ますも、高山のため水や糧秣の補給が困難となり、越後へ敗走したという。