浜居場城 (はまいばじょう)
所在地 神奈川県南足柄市内山/矢倉沢 2022.8.20
浜居場城 (はまいばじょう)
所在地 神奈川県南足柄市内山/矢倉沢 2022.8.20
登城ルート(緑線は車道)
駐車場先のゲート
矢倉岳近道
セントラル広場先の城跡の道標
縄張り図
主郭
主郭北西側の横堀
西郭中間の空堀
西側200mにある堀切
浜居場城跡(地図)
【遺構★★★☆☆ 比高350m】
【感想】 足柄峠から内山へと抜ける尾根道の途中にある標高約700mの山頂に築かれている。この道を監視するための城として築かれた。
東側に主郭があり切岸が見られ、西に少し低く西郭がある。空堀は富士山の宝永大噴火の火山灰で埋まり明瞭でなく、間伐材が置かれなおさらはっきりしない。
西側200m付近の堀切は、はっきりしているが、ここにも間伐材が置かれていた。
【案内】 「県立21世紀の森」にある森林館(南足柄市内山2870)北の駐車場が利用できる[マップコード57 606 209*72]。
駐車場北にゲートがあり関係者以外は車で行けない。そこから1.1km登ってゆくと「矢倉岳近道」の道標があり(地図)、左に折れ約850m行くとセントラル広場に着く(地図)。
セントラル広場からさらに無線中継所横を通って約800m西に行くと頂上の城跡に着く。主郭は広く東から北、西にわたって横堀があり、埋まっているため帯郭のように見える。
西郭は中央に空堀のある変わった曲輪で、離れた西側200m付近に堀切が見られる(地図)。
駐車場から林道を通って、比高も350mと高く距離も計2750m程の行程で、気温も高く汗だくになり頂上に着いたときは疲労困憊であった。
【歴史】 『新編相模国風土記稿』によると、大森寄栖庵の持城で、後に後北条氏が国境防衛の拠点として重臣の松田氏に守らせ、須藤源二郎、村野安芸守、小澤孫七郎の三人を城番として交代で警備に当たらせたとある。
浜居場城は足柄峠から内山へと抜ける尾根道の途中にあり、この道を守るための城として機能した。後北条氏は、浜居場城と足柄峠の間の道を通行禁止にし、監視させた。
浜居場城は対立が深まる甲斐の武田氏との国境防衛の城として重要な役割を果たした。