二風谷遺跡 (にぶたにいせき)
所在地 北海道沙流郡平取町二風谷24 2014.8.7
二風谷遺跡 (にぶたにいせき)
所在地 北海道沙流郡平取町二風谷24 2014.8.7
沙流川の二風谷ダム周辺に2ヶ所あり、ユオイチャシ跡は公園として保存され、ポロモイチャシ跡はダム建設工事の為、消滅している。
登城ルート
チャシ公園・ユオイチャシ
チャシ公園 ・壕
ユオイチャシの二重壕
二風谷ダム・ ポロモイチャシ跡地
ユオイチャシ跡(地図)(丘先式)
【遺構★★★☆☆】
【案内・感想】 沙流川の二風谷ダム管理所(表記番地)(資料室が併設されている)に駐車出来る[マップコード442 768 079*42]。ダム堤の南に良好な形状をとどめるユオイチャシ跡がある。
ダム建設に先立って発掘調査が行われ、復元、公園として整備され、二重壕はコンクリートで被覆されている。金属製品をはじめ刀、古銭など多数の遺物が出土し、柵列跡が検出された。濠を覆っていた有珠山や樽前山を噴出起源とする火山灰から、十七世紀中頃まで使用されていたと考えられる。
東北から南西に伸びた段丘の南西端に壕で切られた丘先式と呼ばれるチャシである。
かって沙流川はチャシの直下を流れ、南のユオイ沢とつながっていたと思われる。チャシコツ(跡)は、アイヌ文化期の砦と呼ばれていたが、「柵囲い」を意味し祭祀を行う場、見張り場として使われた。
ポロモイチャシ跡(地図)(面崖式)
【遺構★☆☆☆☆】
【案内・感想】 ユオイチャシ跡(コツ)の北東約200mに位置し、ダム管理所の北東に看板があり、その北付近であるが、ダム工事の為、完全に消滅している。
ダム建設に先立って発掘調査が行われた。ポロモイチャシコツはモイ(淵)地形の河岸に造られている面崖式チャシ跡であり、二つの壕によって区画された南のA郭、北のB郭があり、両郭内に建物跡などが確認され、A郭から内耳鉄鍋が出土している。
二風谷遺跡はユオイ・ポロモイ両チャシコツの間の同じ段丘上にあり縄文時代からアイヌ文化期の長期間営まれた遺跡である。
この遺跡からは鹿角製銛(もり)先、擦文土器、釣針などの漁具、ノミ、刀、墓副葬品の骨製中柄・漆器などが出土している。両チャシコツと同時期の遺構・遺物が発見され、両チャシコツの周辺に在った集落と考えられている。