唐川城 (からかわじょう)
所在地 青森県五所川原市磯松 2015.7.5 2016.6.7
唐川城 (からかわじょう)
所在地 青森県五所川原市磯松 2015.7.5 2016.6.7
登城ルート(緑は展望台)
市道からの入口・標識
展望台
安東氏顕彰碑・城跡標柱
十三湖方面
南郭の東平坦地
北側空堀跡
作業道終点より日本海
唐川城 主郭跡(地図)
【遺構★★☆☆☆ 比高60m】
【案内・感想】 国道339号線に「唐川城跡」の道路標識があり[マップコード517 192 862*57] (地図)、北に約2.1㎞行った市浦小岩井牧野の北の市道より大きく右折東に約400m登った高台に唐川城跡展望台が建てられている[マップコード517 253 275*87] (地図)。
顕彰碑には「奥州十三湊日之本将軍 安倍安東氏 顕彰之碑」と刻まれている。展望台には「唐川城跡」説明板が掲示されており、牧場、十三湖、日本海の絶景が望める。
3つの郭を見てみようと、再度訪れた。しかし展望台の北は樹木が茂り行けず、東に少し下って仏像のある道より、登ってみた。東斜面は植林事業で杉苗が植えられている。
作業道を北に進むと舗装道路に出、300mほど北に行った作業道入口[マップコード 517 283 035*50 ](地図)より、左(西)に登ってゆくと、主郭・北郭間の堀跡らしい窪みが見られ、そのまま行くと西側に風力発電所が望めた。
【構造】 北側に標高166m比高約50mの山頂に至る東西200m南北700mの細長い斜面に、3つの郭(北郭・中央郭・南郭)からなる平坦面と帯郭で構成されている。標高166m比高約60mの頂上が中央郭(地図)となっている。
郭は堀によって分けられ、北郭、南郭には大きな井戸跡がある。城郭は十三湖や日本海の状況が手に取るように把握できる理想的な立地であった。
平成十一~十三年度に富山大学により発掘調査が行われ、その結果安東氏時代よりも古い平安時代後期(十世紀後半~十一世紀)に築城されたことが判明した。
高地性環濠集落と呼ばれる性格のもので、その後安藤氏時代(十五世紀)に一部が利用されたことが判明している。
南郭の井戸跡周辺に竪穴式住居跡と考えられるが多 数確認されている。『五所川原市教育委員会』説明板より。
【歴史】 安藤氏の福島城の支城として利用された。嘉吉三年(1443年)南部氏に敗れた福島城主安東(安藤)盛季は、唐川城に逃れ、その後柴崎城に退却し、更に蝦夷地渡島へ落ちのびた。