杉山城 (すぎやまじょう) (初雁城) (国の史跡)
最寄地 埼玉県比企郡嵐山町杉山797 2013.9.28 2020.12.28
杉山城 (すぎやまじょう) (初雁城) (国の史跡)
最寄地 埼玉県比企郡嵐山町杉山797 2013.9.28 2020.12.28
説明板
出郭・大手口
木橋跡
南3郭東の折れのある空堀
南3郭切岸と横堀
南2郭・本郭切岸
本郭跡・城址碑・土塁
本郭北の堀切
北2郭
北2郭土塁・堀切
杉山城 本郭跡(地図)
【遺構★★★★☆】
【感想】 市野川左岸の標高約94mの丘陵に築かれており、10余の曲輪から構成されている。
本郭の南、東、北にそれぞれ2つづつ郭が配置され、堀切や深く屈曲した空堀がよく残っている。南東に外郭、出郭が配置され守りを強固にしている。
武蔵松山城の西北西約10kmに位置している。南南西約3.5kmには小倉城がある。
民有地であるが、よく手入れされ、樹木は少なく、城郭の構造を一望できる。
【案内】 県道296号線より北に行った「玉ノ岡中学校」(表記番地)の北側に見学者駐車場が用意されている[マップコード91 803 872*36](地図)。
中学校の門を入り、体育館横を通って行くと、「積善寺」からの道に合流し、出郭に着く。
出郭跡の先の木橋跡を登ると、馬出し郭、南3郭、南2郭がある。北に行くと、本郭があり、空堀や土塁が良く整備され、城址碑と由来の説明看板が建てられている。
東側下段に東2郭、東3郭が配置され、西側に巨石で塞がれた井戸や横堀がある。
本郭の北には堀切を挟んで北2郭、北3郭と並んでいる。
平成二十年(2008年)3月28日「比企城館跡群」の一つとして国の史跡に指定された。
【歴史】 築城主は不明。地元豪族の金子主水の築城によるとの伝承はあるが、文献資料にはあらわれない。
従来、城の縄張りの観点から後北条氏の時代に造築されたものではないかとの見方が有力であったが、発掘調査に基づく考古学的な知見からは、山内上杉氏時代の城である可能性が非常に強くなってきた。
地元では松山城主・上田氏の家臣・杉山主水の居城と伝えている。