平尾城 (ひらおじょう)
所在地 長野県佐久市上平尾 2020.7.12
平尾城 (ひらおじょう)
所在地 長野県佐久市上平尾 2020.7.12
登城ルート(緑線は車道)
林道の登り口
東側堀切
2郭(奥が主郭)
主郭・土塁
北西の段郭
北西の堀切
北西2番目の堀切
主郭西側下部の石垣
南西1番目の堀切
南西2番目の堀切
南西3番目の堀切
平尾城 主郭跡(地図)
【遺構★★★★☆ 比高60m(駐車場より)】
【感想】 スキーで有名な平尾富士から西に伸びた尾根に築かれている。草木は多少あるが藪化しておらず、見やすい城だ。
西側の秋葉山頂上に主郭があり、東側に2郭、堀切、段郭、堀切と配置されている。
北西尾根に階段状の郭が10段以上あり、北西端に2条の堀切がよく残っている。
また南西尾根には岩場を利用した堀切が3条見られ、主郭西斜面に石垣が残っている。
【案内】 佐久平スマートICよりスキー場大駐車場北の「水辺の小径」の標識のある所から入り、「佐久スキーガーデンパラダ(南パラダ)」へ向かう[マップコード292 391 190*88]。
約1km行き左折して約300m行った「水辺の小径」駐車場が利用できる[マップコード292 392 426*37]。夏場であったが平尾富士への登山客も多く見られた。
左手のゲートの横から入って、無線塔への林道を約400m進んだ、ガードレールとカーブミラーのある所から左に登る(地図)。
登るすぐに、竪堀が見え、尾根を西進すると堀切が見られる。そこを登ると東端の郭があり、西に向かって階段状に低くなり、鞍部に堀切があり2郭に着く。
2郭の西の急斜面を、ロープを伝って登ると主郭に着く。主郭は広く西側に土塁、中央に秋葉大権現の祠がある。
北西側から下ってゆくと階段状の郭が10段以上並んでおり、その先に堀切が2条残っている(2条目は浅い)。
戻って西斜面に「不動明王」の祠や石垣が残っている。南西の尾根に向かうと、主郭下に岩場を利用した堀切があり、30m程下にも堀切がある。さらに下ってゆくと岩場があり、その西側に堀切がある。
【歴史】 宝徳・享徳年間(1449~55年)頃、依田修理亮為泰が平尾に移り平尾氏を称し、白岩城に居住した。
永正年間(1504~21年)に依田氏の一族・3代平尾信守によって詰城として平尾城が築かれたと云われる。
5代平尾守芳のとき、小諸城主となった松平(依田)康国に仕えたが、天正十八年(1590年)松平康国の跡を継いだ弟・康勝が上野国藤岡城へ転封となると、これに従い上野へ移り、廃城となった。