御坂城 (みさかじょう)
所在地 山梨県南都留郡富士河口湖町河口/笛吹市御坂町藤野木 2015.8.22
御坂城 (みさかじょう)
所在地 山梨県南都留郡富士河口湖町河口/笛吹市御坂町藤野木 2015.8.22
登城ルート
県道脇の登り口
峠直前の道
北側帯郭・茶屋
西の郭・仏像
西の郭の空堀
北側横堀
主郭
茶屋東の空堀
東の山頂
東側空堀
御坂城 本丸跡(地図)
【遺構★★★★☆ 比高510m】
【感想】 比高500mの御坂峠はとにかく高い。何度も途中で腰を下ろして休みつつ登った。昔の旅人もかくあったのだろうか?
峠を挟んで西と東に城跡があり、空堀、北側の横堀など想像以上によく残っている。
【案内】 国道137号線御坂トンネルの南側より東へ県道708号線(御坂みち)に入るとすぐ、駐車場があり登山口がある[マップコード 161 452 108*23 ](地図)。そこから北に比高約510mの御坂峠への道がある。
さらに東に5.4㎞行った天下トンネル手前にも尾根コースの登山口がある[マップコード161 484 342*33] (地図)。標高1596m比高約290mの御坂山頂上を超え、2つのピークを通って所要時間約1時間20分で御坂峠に至る。
今回は、前者の登山口から登る。登り口に「御坂峠」の標識があり、少し登ると、「河口の森」の案内地図があり、御坂峠のすぐ西に「御坂城跡」が表示されている。
砂防ダム横を越えると急な九十九折れの道となり、途中息を整え休憩しながら所要時間約1時間20分で虎口に着く。
峠の平坦地には薄れた文字の説明版が建てられ、崩れそうな御坂茶屋の廃屋があり、北に一段下がって帯郭があり、土塁・空堀があり、峠越えの道がある。
茶屋の西に一段高く郭があり、小屋に仏像が祀られている。さらに西に堀切があり、細長い郭があり、北に横堀がよく残っている。
一方茶屋の東に空堀があり、東に登った標高1569.9mの山頂に郭がある。東に下ると堀切が二条残っている。
【歴史】 築城年代は不明だが、戦国時代に甲斐武田氏が築いたといわれている。天正十年(1582年)、織田軍に攻められ武田勝頼が自刃し武田氏が滅亡した。その数カ月後、織田信長が本能寺の変に倒れると、北条氏直と徳川家康が天生壬午の乱で甲斐国の覇権をめぐって戦った。
御坂城は郡内(現山梨県東部)を制圧した北条軍の前線の城となり、北条一族の北条氏忠が修築し、その守備についた。北条・徳川間で和睦が成立すると、甲斐国は徳川家康のものとなり、城もそのまま自然廃城となったとされる。
城地の所在場所は長らく不明であったが、昭和四十三年(1968年)、御坂城の古地図が発見され、調査の結果遺構も発見された。