小物成山城 (こものなりやまじょう) (大野城・愛宕山城)
最寄地 山梨県笛吹市御坂町大野寺2027−1 2025.6.16
小物成山城 (こものなりやまじょう) (大野城・愛宕山城)
最寄地 山梨県笛吹市御坂町大野寺2027−1 2025.6.16
登城ルート(緑線は車道)
舗装道入口
登り口の扉
北側の2段の平坦地
中間のピーク・座像
急尾根直前の堀切
2郭・祠・低い土塁
主郭への土橋
主郭
主郭南の横堀状堀切
南尾根の1番目の堀切
南尾根の2番目の堀切
南尾根の3番目の堀切
3郭へ
段郭と奥の3郭
3郭南1番目の堀切
3郭南2番目の堀切
小物成山城跡(地図)
【遺構★★★☆☆ 比高190m】
【感想】 福光園寺南の標高約669mの山頂に2郭、1郭が設けられ、更に300mほど南の山頂に3郭を設けた広い城域をとなっている。
2郭は20×40mほどで低い土塁が見られた。細尾根で2郭と繋がった主郭は一辺が20m程のおむすび形であった。3郭へ向かう尾根の堀切や3郭南の深い堀切が最大の見所となっている。
尾根は想像していた以上に急で、病み上がりで衰えた足には応えた。
【案内】 福光園寺(表記番地)南東の桃園の間に舗装道入口があり、手前に駐車した[マップコード59 381 501*01](地図)。
舗装道終点から左に桃園と山の間を進むと黄色いフエンス扉の登り口がある(地図)。扉からすぐ尾根に着き、かなり急な尾根を南下する。
最初のピークに仏像があり、そこからネットが2郭まで張られ、ネットの左側を登ってゆく。2郭は細長く、祠が祀られ西面に低い土塁が見られた。南に行くと土橋状の尾根を挟んで、1郭(主郭)がある(地図) 。
1郭から南に少し下ると段郭、横堀状の堀切があり、南の尾根には大小3条の堀切が設けられている。ここが一番の見所かもしれない。
さらに南に行くと、視界が開け植林された斜面を登ると、標高684m地点に段郭、3郭(地図)と並んでいる。南尾根に深い2条の堀切が設けられ、その先には送電用鉄塔が建てられている。
北西約2.5kmには小山城があり、戦国時代、小物成山城はその詰城と考えられている。
【歴史】 『甲斐国志』には「大野寺村ノ小物成山ヲ城山ト呼ブ」とあり、大野氏の城跡として知られていた。
保元二年(1157年)大野対馬守重包により荒廃していた福光園寺が再興されたという。
天正十年(1582年)武田氏滅亡後に起きた天正壬午の乱の時、北条方の御坂城に対し、徳川方は小山城に騎馬130、兵600人を入れている。その際、大野城にも改修の手が加えられたと考えられる。