人妻セーラー服2 (15)

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「それは……、で、できませんッ。あたし、実は……結婚してるんです!」

 くるみが悲痛な表情で振り絞るように言った。

 その言葉を政宗くんが理解するのに十秒ほど必要だった。

「け……っこん……?」

「ゴメンナサイ……、夫がいます……」

 政宗くんがいまの状況を理解するのに、さらに十秒を要した。

 結婚? 夫? 高校生で?

 信じられない思いだったけれど、政宗くんはくるみの言葉を微塵も疑わなかった。この人が結婚していると言うのなら、事実そうなのだろうと思った。

(結婚しているのに、どうして俺なんかとホテルに……? 何か事情があるのだろうか。女子は十六歳で結婚できるのだったな。陽蘭高校は我が龍星とは違い、自由な校風だと聞く。生徒が結婚しても校則違反にはならないのだろう。相手はどんなにすごい男だろうか。なにしろ、これほど美しく、心の清らかな女性を射止めた男だ)

 政宗くんの中では、くるみはすっかり美化されている。

 くるみは政宗くんに犯される覚悟ができていた。というより望んでいた。レイプされるギリギリを狙った結果、あっさりそのラインを飛び越えてしまったのだ。

 しかし、政宗くんはそれをよしとしなかった。男としてしっかり告白しなければと思っていた。硬派である。

 その告白がくるみに「体は許しても心まで許したわけじゃない」という気持ちを呼び起こさせてしまった。レイプされたがっていたのにワガママな主婦だよ。

 大人の恋であれば「告白」というステップはない。大人はいつの間にか付き合って、セックスする関係になり、それが周囲に察せられることで恋人として認知される。告白なんてしない。大人がするのは「プロポーズ」だ。告白なんてしていいのは高校生まで。そして、政宗くんは高校生だった。

(人妻だったとは。どうりで色っぽいわけだ)

 と思った瞬間、政宗くんは飛び起きてくるみから離れた。

「く、くるみさんッ、結婚しているのにどうして自分なんかとラブホテルに来ているんですかッ。何があったか知りませんが、こんなことをしてはいけません!」

 その言葉にくるみも体を起こすと、ベッドの上で静かに泣き始めた。

 政宗くんはどうしていいか分からなかった。黙ってくるみを背後から抱きしめることしかできなかった。ただ一つ。どんな事情があったにせよ、自分が失恋したことだけは分かっていた。

 最初はくるみのいたずら心から始まったこと。

 けれど、ただのいたずらでは済まなかった。

 抱かれたい。レイプされたい。そう願ってしまった事実は消せない。

 くるみは知らなかった自分を見つけてしまった。

 新しい自分に出会ってしまった。

 もう元には戻れない。

 しばらくして泣き止んだとき、くるみは新しい自分を受け入れていた。

 これから自分がどうなってしまうのかという不安も大きい。けれど――。

「うふふ。泣いちゃってゴメンネ。ありがとう、もう大丈夫。ねえ、政宗くん。あたしとセックスしたい? もし、きみがあたしを抱きたいと思っているなら……、その……、警察には行かないよ」

 くるみのことが愛おしくなって、政宗くんはくるみを抱く腕に力を込めた。

「くるみさんのことが好きです。でも、結婚していると分かっていてあなたを傷つけるようなマネはできません」

 その言葉がかえってくるみを傷つけてしまうと思った政宗くんは本音を付け加えた。

「本当はくるみさんのキレイな体をしゃぶりつくしたい。でも、ガマンします」

 くるみは感極まって政宗くんに抱きついた。

「政宗くんはエッチな子だね。それに、とってもやさしくて、強い人ね。きょう出会えたのが政宗くんでよかった。大好きよ」

 くるみの太ももに政宗くんのアレが当たった。くるみはそれを軽く握った。

「これ、ずっと大きいままだね。痛いでしょ? あたしが抜いてあげる。ううん、やらして。お詫びとお礼。セックス以外でほかにしてほしいことある?」

「だったら、その……、キスしてもいいですか?」

 さきほどはキスしたら強制わいせつで警察に行くと言われたわけだが、今回はくるみは拒否しなかった。

 はにかみながら政宗くんの首に両手を回し、軽く唇にキスをした。

 政宗くんはくるみを抱きしめて、こんどは自分からくるみにキスをした。

 くるみは対面座位の姿勢で政宗くんに抱きつき、乳房を押し付けながら舌を入れた。

 政宗くんはくるみの舌を吸い出して、押し返し、自分の舌をくるみに押し入れた。

 ラブホテルの一室で人妻と全裸で抱き合いながらディープキス。

 政宗くんのファーストキスは予想もしなかった形で訪れた。

 勝負に勝ったのだ。

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