村岡さんはゆっくりと大きくあたしの中で動いた。
ぐいぐいと奥を押されて、あたしは体を震わせた。
開いた両脚をガクガクさせながら、村岡さんの体をはさむ。快感に足の指を丸めた。
「沙希……、沙希……!」
村岡さんの動きがだんだん速くなる。息が荒くなる。
いま、村岡さんの中であたしは亡くなった娘さんになっているのだろう。
うれしかった。
村岡さんの気持ちに応えてあげられることがうれしかった。
体の重さがなくなるような感覚とともに、全身の毛穴が開いて汗が噴きだした。
同時に村岡さんが動きを止めて、気持ちよさそうに大きく息を吐き出した。
アソコの中でアレがどくんどくんと脈打ってる。
射精したんだ。ちょっと早かったのは、ひさしぶりのセックスだったからだろう。
村岡さんはあたしの中から出ていくと、いたわるように抱きしめてくれた。
汗の匂いにつつまれながら、ゆっくりと快感が収まっていく余韻にひたった。
村岡さんも満足してくれたかな。そう思って見上げると、なぜだか村岡さんはつらそうな顔だった。
「ぼくはきみを傷つけた。やっぱりこんなことをするべきじゃなかった。なのに、ぼくは欲望に負けてきみを抱いてしまった」
村岡さんはますます苦しそうな表情になった。
セックスする前の男の人は興奮してるけど、終わったとたんに理性が戻ってしまうものだ。いまになって十五歳の女の子とセックスしたことに罪悪感を感じているのだろうか。あたしはセックスできてうれしかったのに。
「ぼくは自分が許せない。昼間、本当は娘を犯したいと思ってるんじゃないかって言ったよね。そのとおりだ。ぼくは実の娘に欲情していたんだ。沙希ちゃんのおかげで、そのことに気づかされた。たぶん、娘はぼくの下劣な欲望を感じ取ったんだろう。だから、ぼくを嫌うようになったんだ。そして、男に体を売るようになった。ぼくのせいだ。ぼくが娘を追い詰めていたんだ」
「落ち着いてください。そんなの勝手な思い込みじゃないですか」
感情をたかぶらせる村岡さんをなだめようとしたけど、村岡さんにはあたしの言葉が聞こえないようだった。
「沙希ちゃんはぼくの本当の娘じゃない。でも、ぼくは娘としてきみを犯した。娘とセックスしている気分になっていたんだ。最悪だ」
ズキリと胸をえぐる記憶。
――沙希、お前はお父さんの本当の娘じゃないんだ。
村岡さんの腕をぎゅっとつかんだ。
脚にアレがあたる感触がした。射精したばかりなのに、また硬く勃起してる。
「沙希……」
村岡さんの目から理性が消えていくのがわかった。
初めてあたしを犯したときのお父さんと同じ目だ。
恐怖を感じて離れようとしたあたしを、村岡さんが押さえつけた。
力強い手でうつぶせにさせられ、両手をうしろにねじられた。あたしがほどいてあげた黄色のネクタイで、両手首をきつく縛られた。はずそうともがいたけど、結び目はびくともしない。
「やだ、やめて、お父さん! こんなのやだよ」
うしろからアソコを触られた。いやなのに体が反応してしまう。
村岡さんはあたしのひざを立たせ、お尻を上げさせた。手を縛られているので、頭をシーツにつけて体を支えた。コンドームをはずしたアレから精液がしたたっているのが、股の間から見えた。
アレがアソコにあてがわれた。
ずんっ、と、一気に奥まで挿入された。
「あうっ!」
痛みに涙があふれた。
乱暴なピストン運動が始まった。
「ああっ、あうっ、あっ、あうぅ!」
頭がしびれるような感覚がした。
意識が遠くなっていくような気がした。
あたしから誘惑したのは確かだ。
だけど、村岡さんだって女子高生とセックスできてうれしいんだと思ってた。
それなのに、傷つけることになるなんて……。
お父さんのときと同じだ。あたしが村岡さんを傷つけてしまったんだ。
お父さんもこうやってあたしを縛って、うしろから乱暴に犯してた。きっとあたしの顔を見るのが嫌だったんだろう。
あたしがお父さんの本当の娘じゃなかったから。
[援交ダイアリー]
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