お父さんはまだ動き続けてる。
ゆっくりしたピストン運動で、わたしの内側への愛撫を続けてる。
体が熱い。
頭に血がのぼってる感じ。
ぼーっ、となって快感に身をゆだねた。
愛してるよ、お父さん。
うわごとのように声が漏れる。
あ、まただ。
キスされながら射精された。
すごく気持ちいい。
ようやくお父さんはわたしを解放した。疲れきった様子で、わたしに体を重ねた。
髪をなでながらキスしてくれた。
心地よい疲労感が広がっていく。快感の波がだんだんと収まっていく。
真っ赤だった空は、いまは濃い藍色で、星がまたたきはじめていた。
お父さんの腕に抱かれながら、わたしはまた眠りに落ちた。
目を覚ましたときにはすっかり暗くなっていた。わたしたちはベッドを部屋に戻し、シャワーを浴びた。
ふたりのメイドさん――もなかさんとあずきさんには、夕食のあとで事情を話した。このふたりにはちゃんと説明しようと、お父さんと相談して決めたんだ。ママとお父さんの出会いから、お父さんが幼いわたしに性的な興味を持っていたこと、お父さんがロリコンになった原因がわたしだっていうことまで、ぜんぶ話した。このふたりはすべての事情を知る資格があるし、知ってほしいと思ったんだ。
もなかさんは青ざめた表情で、
「そんな……、実の親子なのに……いかがわしい関係を持ってしまったなんて……。やっぱり、きのうわたくしたちがもっと注意していれば、莉子お嬢さまがこんな呪われた運命に飲まれることを防げたのに……」
もなかさんはぜんぶ自分の責任だと言いたげに肩を落とした。
「なに言ってるんだよ、もなか。家族が再会できたんだから、喜ばしいことじゃん。うらやましいくらいだよ」
あずきさんがもなかさんの背中をさすりながら言った。
「そういうわけですので、わたし、夜はお父さんの部屋で寝ようと思うのですけれど」
わたしが言うと、もなかさんが体を跳ね上げるように起こして、
「そんなのダメに決まってるじゃないですか! 一緒に寝るだなんて……、そんな、いったいナニをしようとおっしゃるのです」
「もなかさんてば、いやだなぁ。きょうはもうエッチなことはしませんよ。もう、ドーパミンもエンドルフィンも品切れ。ね、お父さん」
もなかさんは口をぱくぱくさせた。
「お、お、お嬢さまにはわたくしがご一緒させていただきます」
わたしは自分に割り当てられた部屋で、もなかさんと寝ることになった。もちろん、わたしをおもんばかってのことには違いない。もなかさんから見たら、わたしは十四歳の子供にすぎないんだから。
お風呂から出たあと、パジャマに着替えて、ベッドに入った。思ったとおり、この別荘では各部屋にダブルベッドがひとつずつ用意されていた。
部屋は余っているんだから、メイドさんたちが一部屋ずつ使えばいいのに。あのふたりはやっぱり褥を共にする仲なのかも。いや、それはないか。もなかさんはレズビアンに理解がないって、あずきさんが言ってたし。
そんなことを考えていると、もなかさんがやってきた。もうメイド服は着ていない。歩くと白のTシャツの下でおおきな乳房が揺れる。下はパンツだけで、きれいな曲線を描く長い脚がむきだしになっていた。
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