第13話 目覚めた少女たち (04)

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「じゃあ、ミーナちゃんからね」

 と、あたしがベッドから降りようとすると、一条さんが手首をつかんだ。

「おいおい、沙希ちゃん。三人でするんだから、きみも一緒だ」

 引き寄せられてキスされた。

 一緒に、と言われてもどうすればいいのか分からない。

 一条さんはあたしを美菜子ちゃんの背後に座らせた。

「沙希ちゃんは友達が気持ちよくなるのを手助けしてあげるんだ」

 と、言われても……。

 後ろに首を回した美菜子ちゃんと目が合った。美菜子ちゃんもどうなるんだろうって顔で不安そう。

 美菜子ちゃんが気持ちよくなるのを手助けって……。

 すると美菜子ちゃんは耳まで真っ赤にして目を伏せた。

 一条さんが美菜子ちゃんを振り向かせてキスをした。

 美菜子ちゃんが体を預けてくる。美菜子ちゃんのすべすべした背中があたしの乳房に押し付けられた。美菜子ちゃんの髪があたしの鼻をくすぐる。

 ふたりの舌が絡み合うクチュクチュという音。

 一条さんは美菜子ちゃんの脚を開かせて、股間を指で愛撫してる。

「ん……」

 美菜子ちゃんが声を漏らす。

 一条さんがあたしを目で急かした。

 恐る恐る両手で美菜子ちゃんの体に触れた。

 どんなふうに愛撫したら気持ちよくなれるんだっけ……。

 頭が働かない。

 ほっぺたが熱い。

 美菜子ちゃんの乳房にそっと触れる。やわらかい。

 手のひらで胸を揉みながら、人差し指で乳首を刺激。美菜子ちゃんの体がピクンッと反応した。指で転がすと、またたく間に乳首が勃起してきた。

「んん……、沙希……ちゃん……、んふ……」

 あたしの指は震えていた。

 全裸の美菜子ちゃんを抱きかかえるようにして、全裸のあたしが愛撫してる。

 美菜子ちゃんの体温が伝わってくる。

 男の人と肌を合わせたときとはぜんぜん違う感じ。

 なんなんだ、この感覚は。

 興奮しすぎてるのか、こめかみのあたりが痛い。

 胸の奥がキュウウっと切なくてたまらない。

 鼻血出そう。

 あたしの右手は無意識のうちに美菜子ちゃんの股間へと伸びていた。

 一条さんが指を挿れてる。

 美菜子ちゃんのアソコはもうトロトロに濡れてヌルヌルだ。

 指でクリトリスを下から上へそっと撫でる。

 一条さんが左手で美菜子ちゃんの右の乳首を愛撫、右手で指挿れ。

 あたしは左手で美菜子ちゃんの左の乳首を愛撫、右手でクリ撫で。

 一条さんはキスを繰り返してる。

 美菜子ちゃんの体が震えてる。

「かわいい、美菜子ちゃん……」

 そうささやきながら、耳たぶを唇で甘噛み。

「んんッ……」

 美菜子ちゃんが背中をのけぞらせた。

 すごく気持ちよさそう。

 あたしと一条さんの愛撫がつづき、美菜子ちゃんはすっかり体に力が入らなくなってしまった様子。

 一条さんはコンドームを装着して体勢を整えると、ゆっくりと美菜子ちゃんに挿入した。

「ああ……、あ……、んん……」

 美菜子ちゃんが可愛らしい声を出す。

 一条さんが両手で美菜子ちゃんの太ももを抱え、浅いピストンでGスポットを刺激。

 背後から美菜子ちゃんを抱きしめて、脇腹や鎖骨のあたりを撫でてあげる。

「ああん、いい……、いい……、沙希ちゃん……、沙希ちゃぁん……」

 喘ぎながら美菜子ちゃんがあたしを見つめてくる。うっとりとした表情、切なそうな目。唇をパクパクさせて、何かを訴えてるみたい。

 あ……。キスしてほしいんだ。

 あたしはずっと友達がいなかったから、女の子同士でキスした経験がない。

 ちょっとだけ迷った。

 でも、迷ったのはちょっとだけだ。

 美菜子ちゃんにキスをした。

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第13話 目覚めた少女たち]

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