ふたりだけの残業時間 (03)
本郷さんはあたしの太ももを両手でつかむと、あたしの大切なところをジロジロ見ます。
「恥ずかしい……。見ないで……」
本郷さんのアレはすごく大きいです。本物を見るのはもちろんはじめて。恥ずかしいので目をそらしてしまいます。
「お願いです。許してください――、きゃあっ」
本郷さんがあたしのアソコを指先でなでました。その指先をあたしの目の前に見せつけます。愛液です。あたしの愛液がべっとり付いていました。恥ずかしくて死にそうです。
「可愛すぎる雪村さんがいけないんだよ。きみをめちゃめちゃに犯したい。いいよね？」
ああっ！ アレがアソコに入ってきた！
大きい。太い。硬い。熱い。
「い、痛い……ッ」
すごく長い本郷さんのアレが、ズンズン奥に入ってきます。
いちばん奥まで入ってしまいました。
本郷さんはあたしを抱きしめて体を密着させると、またキスしてきました。
ピストン運動が始まりました。
「はあっ、はあっ、雪村さん……、雪村さんのアソコ、あったかい」
「ああっ、痛い……。いやぁ……、やめて……。ああっ！ ああっ！」
レイプです。あたし、いまレイプされちゃってます。
まさかこんなことになるなんて。
ショックで何も考えられません。
でも、なんだかヘンなんです。
アソコの奥がヘンなんです。
「ああんっ……、あんっ……、いやん……、いいッ……、いいッ……」
本郷さんの動きにあわせて、あたしの腰が勝手に動いちゃうんです。
自分の意志とは関係なく、腰を振ってしまうんです。
わけがわからず本郷さんの背中に両手をまわしてしがみつきます。
悲しいはずなのに、どうして……？
悔しいはずなのに、どうして……？
犯されてるのに感じちゃってるんです。
レイプされて感じちゃってるんです。
「雪村さん、気持ちいいぞ。最高だ。雪村さん……、はあっ、はあっ、雪村さん……」
「ああん……、ああん…、こんなのヤダ……。助けて……」
感じながらも、力の入らない両手で本郷さんに抵抗します。
犯されて感じてしまう自分が怖いです。
どうなっちゃうのかわからなくて怖いです。
「ごめんよ、雪村さん。でも……、好きだ。ずっと前から雪村さんが好きだったんだ。だから、ふたりきりになって、がまんできなかった。雪村さんが欲しい。俺のモノになれ」
いきなりの告白。
胸の奥がキュンとなりました。
なんてことでしょう。あたしの魅力が本郷さんをおかしくさせてしまっていたんです。
あたしもおかしくなってしまいそうです。
もっと！ もっと！ もっと！ もっと、めちゃくちゃに犯されたい！
本郷さんの腰の動きがどんどん速くなります。
「あんっ、あんっ、あんっ、あっ……、あっ……」
「雪村さん……、好きだ……、雪村さん……」
「あ……、あ……、あああぁぁぁっっッ！」
体の奥に熱いものが広がるのを感じました。
その瞬間、頭の中が真っ白になって……。
落ちていきます。どこまでも、どこまでも。
気がつくと、本郷さんに抱きしめられてキスされているんです。
やさしいキスです。
気づいてしまいました。あたしも本郷さんのことを愛していたんです。
好きになっていたんです。
――好きです。本郷さんのことが好きです……。
その言葉を実際に声に出してしまったことに気づいて、美琴は我に返った。
呆然とエクセルの画面を見つめていた。
本郷さんにレイプされる空想にひたっていたのだ。美琴は真っ赤になった。
「おわったようだな」
「ほぇ!?」
いつの間にか本郷さんがすぐ背後に立っていて、美琴のパソコンをのぞき込んでいた。
いまの言葉を聞かれてしまったのではないか。そう思うと、恥ずかしくて声も出せない。そんな美琴に構わず、本郷さんはエクセルに入力されたデータをざっとチェックした。
「うむ、大丈夫そうだ。ごくろうさま。すこし休憩しようか」
そう言って本郷さんは微笑んだ。きょう美琴が初めて見る本郷さんの笑顔だった。
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