「教えて、先生。先生は少女が好きなの? 先生があたしを好きなのは、あたしが女子高生だから?」
操は矢萩の肩にもたれて、喘ぎながらささやいた。
「俺は操が操だから好きなんだ」
「あたしのどこが好きなのか言って」
「お前のすべすべした肌の手触りが好きだな。若々しくて張りがある」
そう言いながら、矢萩は操の背中を撫でた。
「それにこの胸も素敵だ。こりこりした揉み心地が幼さを感じさせるが、ツンと上を向いて、大きいのに形がいいところが俺の好みにぴったりだ」
矢萩が操の乳房を両手で持ち上げるように揉みしだいた。
「もちろん、おツユが多くて締りのいいアソコもだ。入り口がよく締まるのに、中もキュッと締まって俺を楽しませてくれる。ざらざらしたした襞がまとわりついてくるのがたまらない」
操は顔を赤くした。
「髪もきれいだ。俺はこの髪が好きだな」
矢萩は優しく操の髪を撫でた。操は目を潤ませた。
「でも、いちばん好きなのは、旺盛な好奇心で何にでも前向きに向かっていくがんばりやさんなところだ。俺は教師だからな」
操は胸が熱くなるのを感じた。
矢萩が真実を語っているのだと分かる。
こんなに気持ちが通じ合えるのは、きっと対面座位だからこそだろう。
教室でセックスしたいと、操がむちゃくちゃな要求をしたとき、矢萩はこうなることを目論んでこの体位を選んだのだろうか、と操は思った。そうかもしれない。ただセックスしただけだったら、こんな気持ちにはならなかっただろう。
矢萩の愛撫が気持ちいいのは、操がしてほしいことを矢萩が気づいてくれるからだ、と操は思っていた。でも、それはセックスのときだけじゃなかったのだと、今更ながらに思った。矢萩はいつも操のことを考えてくれ、操にとっていちばんの行動を取ってくれる。
いまの操は心も体も深く矢萩と結びついているのだと実感できた。
だから、先生のことを信じられる。
いまなら信じられる。
「操は俺のどこが好きなんだ?」
「全部だよ」
肉体の快感と精神の充足感が、操に深い満足感を与えていた。こんな素敵なセックスもあるんだ、と思った。
「抱っこして。ぎゅうって抱きしめて離さないで」
「甘えんぼだな、操は。お前はこんな変態教師の俺でも好きになってくれるのか?」
「好きだよ、先生。教え子に手を出しちゃうような、いけない先生でも大好き。先生のためなら何だってする。どんなことをされてもいい。だから、もっともっとエッチなことを教えて。あたしはずっと先生の生徒だから」
操は腰を前後だけでなく上下にも動かし始めた。
コンドームを使っていないけど、このまま最後まで行きたい。それはダメだと分かっているけれど、愛しさで胸がいっぱいで、どうにもならない。
操はいつもコンドームを持っていた。いまもブレザーのポケットに入っている。今回それを使わなかったのは計画的だった。妊娠したら先生は自分のものになる。そう思ったのだ。
なんてバカなのだ。
(最初から先生はあたしのことを考えてくれてたのに)
矢萩のフィニッシュは近い。
離れないと。
危険日だから。
でも離れたくない。
退学?
それでもいい。
意識が飛ぶというのは、こういうことなのだろうか。操はだんだん何も考えられなくなってきた。ふわふわと空中を漂っているような感じに浸った。
そのとき、廊下から男子生徒が大声で話す声が聞こえてきた。三人はいるようだ。操たちのいる教室の前に立ち止まった。節操のない声で忘れ物がどうとか言っている。
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