第5話 死に至る病 (01)

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「どうだ、俺のは大きいだろう?」

あぐっ。

バックから奥まで押し込まれ、うめき声がもれた。

柴田と名乗るその男は、あたしの腰を両手でつかんで揺すった。たしかに大きい。いままで見たなかでもダントツだった。ソレを中でぐりぐり動かされた。おまけに前戯がおざなりで、まだ十分に濡れてない。

痛い、痛いッ!

ベッドの上で四つん這いになっていたあたしは、逃れようと腰を引いた。逃すまいと柴田が腰を押し付けてくる。

「くわぁ、よく締まるな。女子高生のマンコはさすがにきつい。たまらねえ」

柴田があたしのお尻を平手で叩いた。

「ひっ! もっと優しくしてよ。こんなのヤダぁ」

「最初は誰でも痛いんだよ。なあに、すぐに気持ちよくなってくるからな」

柴田が下品な笑い声をあげた。

前戯にはたっぷり時間をかけてほしい。お互いの気持ちを高め合ってから挿入してほしい。なのにこの男はあたしのことをセックスの道具として扱ってる。こんなんで気持ちよくなる女の子がいるもんか。

文化祭から一ヶ月、援助交際がぜんぜんうまくいかない。次こそステキな出会いがあると信じて、立て続けに五人の男とセックスした。なのにイヤな男にばかり当たる。合計百五十万円以上もらったけど、お金が欲しくて体を売ってるわけじゃない。

柴田は六人目だ。こいつは最低のサイテー野郎だった。三十歳で、学生時代はアメフトをやっていたという。がっしりした体格でイケメンではあった。待ち合わせ場所で出会って打ち解ける間もなく、すぐホテルに行こうと言われた。

ゴムありで一回十五万円、キスはNG、全額前払いでと告げると、柴田は一瞬顔をしかめた。その時に気づくべきだったんだ。

持ち合わせがないというので、近くのATMでお金を下ろさせた。そのお金を受け取って連れてこられたのがこの部屋だ。ホ別だから安いホテルを選んだのか、狭くてくつろげない部屋だった。しかも先にシャワーを浴びようと思ったら、ラブホテルなのにユニットバスだった。いいかげんむかついていると、柴田に腕を引っ張られて、ベッドに押し倒された。こうなったら早く済ませてしまうしかない。服を破られないよう自分で裸になると、柴田も服を脱いで襲いかかってきた。

それでいきなり後背位だ。

バックはあんまり好きじゃないけど、イヤな男の顔を見ないで済む。

乱暴なピストン運動が始まった。

「痛い、痛いってば。もっとゆっくり動かしてよ」

「うおおおぉぉっ! これが高校生のマンコか! 直アド系で釣ったOLどものユルマンとは比べものにならんな。しかも、まだ毛もはえてねえ。くうぅ、いいぞ」

こんな男に体を自由にさせてしまった自分に腹が立った。断ればよかった。高校を卒業して風俗嬢になったらこんな奴ばかりを相手にしなきゃならないのか。そう思うと鬱になる。

「どうだ、気持ちよくなってきただろ。お前はしあわせだぞ。こんな立派なモノを挿れてもらえるんだからな」

あたしのうめき声をあえぎ声と勘違いしたらしい。

冗談じゃない。痛いだけだ。

膣口が裂けそうに痛い。突かれるたびに奥に鈍い痛みを感じる。

痛い、痛い、痛い。

早く終わってよぉ。

「あうっ、痛い。痛いっ。お願いだからもっと優しくして」

「それが感じるってことなんだよ。女が感じる時は痛みと気持ちよさが入り混じっているものなんだ。だんだん気持ちよさで体中が満たされてくるぞ。ふっふっふっ」

「痛いってば。こんなの気持ちよくない」

柴田はすこし腹を立てたのか、あたしの顔を乱暴にベッドに押し付けた。あたしは肘で上半身を支えた。背中を反らせてお尻を突き出すような姿勢になった。

「肛門が丸見えだ。ひくひく動いているぞ。こっちの穴にも挿れてやろうか」

柴田がいやらしく笑いながらお尻の穴を指先でなでた。

「やめてぇっ! そっちはダメェ!」

おびえた声が男の嗜虐心を駆り立ててしまったらしい。柴田は新しいコンドームのパッケージに手を伸ばした。何をしているのかは見えない。しばらくするとお尻の穴にぬるぬるする感触があった。コンドームをはめた指でアナルをいじられてるんだとわかった。

指先がアナルにねじ込まれた。

「やだ、やめて! 指を抜いてよッ」

「ほら、ケガしたくなかったらケツの穴の力を抜け」

言いなりになるしかなかった。力を抜かないと痛いだけだ。シーツをつかみ、唇を噛んで耐えた。コンドームに塗られている潤滑剤のせいで、するすると指が入ってくる。

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