あたしは田辺さんから一万円札を受け取りながら、横目でデッキの下を見た。あのデブからも見えるはずだ。
「脱がせてください」
そう言ってスカートの裾をすこし持ち上げた。黒のストッキングにつつまれた膝小僧が顔を見せた。まわりに人がいないことを確かめてから、ガーターベルトのストラップが見えるまでスカートをまくりあげた。
「楽しそうな趣向だ。でも、あと一万円出すからパンツに沙希ちゃんのおツユをたっぷり付けてくれる、ってのはどうだ」
むむむ。
からかわれているのかな。こっちがどこまで本気なのか試しているのかもしれない。
あたしはちょっとムキになって、
「いいですよ。あたし、けっこう愛液がおおくて濡れやすいんです。でも、ひとりじゃ無理。手伝ってくださる?」
田辺さんは、参った、という表情で笑った。商談成立だ。お金を受け取り、田辺さんに背を向ける形でデッキの手すりにもたれた。
下には本多氏がこちらを見上げている。これからいいものを見せてあげる。ただし、あんたは見るだけだけどね。
背後から田辺さんが体をくっつけてきた。
「ほかの人に見られるかもしれないぜ。それとも沙希ちゃんは見られた方が興奮するのかな。こんなにカワイイのに、いけない子だ」
耳元でささやかれた。よく響く甘い声に、アソコがキューンとなった。
ワンピースの上から腰や背中を触られた。人目を気にしながらも大胆な愛撫だ。
愛撫のうまい人って、すごく安心できる。任せても大丈夫だっていう気持ちになる。
ブラジャーごしにゆっくりと胸を揉まれた。もう片方の手がお尻と太ももを撫でる。
されるがままになっていると、徐々に濡れてきた。
「そろそろ、下もいいよ」
あたしはさっきしたようにスカートの裾を持ち上げた。ちょうど駅前広場に向かってスカートをまくりあげているようなポーズだ。
一気に興奮が高まった。そのとたん、ジュンッと愛液があふれた。
広場にいる人が顔をあげれば、あたしのスカートの中が見えるはず。
やだやだ、恥ずかしーっ。
だけどだけど、すっごいドキドキする。
「あんっ」
田辺さんの指がパンツの上からアソコに触れた。ワレメにそって撫でられた。
クリトリスを刺激されて、ピクンッと体が震えた。愛液が太ももを伝っていく。
田辺さんはあたしの体の向きを変えさせると、しゃがみこんだ。
「すごくセクシーでキュートだ。みんながお前の恥ずかしい格好を見てるぞ」
ガーターベルトのストラップをいじられて、恥ずかしさに目をぎゅっと閉じた。実際には誰にも気づかれてないと思うけど、羞恥心に涙がにじんだ。
さんざん焦らされてから、パンツの紐を片方だけほどかれた。ナイロンの布がぺろんと垂れ、風がアソコを撫でた。田辺さんはそこで動きを止めた。
「おおっ、これは……。パイパンじゃないか。まぶしすぎる光景だな」
「やだぁ。早くパンツを脱がせて。ほかの人に気づかれちゃうよ」
興奮しすぎて脚がガクガクする。ドキドキしすぎて胸が苦しい。
とうとうパンツを取り去られた。その瞬間、あたしは無防備なアソコをさらしていた。
恥ずかしくてまわりを見ることもできない。誰かに見られてるかも。そう思うと、気を失いそうだ。
田辺さんが立ち上がると、あたしはスカートの裾を離した。そっと抱きしめられた。田辺さんの腕につつまれたままじっとして、気持ちが落ち着くのを待った。
ゆっくりと目を開けた。まだ体が火照ってる。鎮めてほしい。
この人とだったら……。
「本番もしませんか? ゴムあり、ホテル代は別で一回五万円です。十五歳の女の子とセックスしてみない? それとも女子高生なんてガキっぽくてイヤ?」
あたしが甘えた声で言うと、田辺さんはすこし考え込んだ。
男の人がみんな女子高生を抱きたいと思ってるわけじゃない。援助交際に嫌悪感を示す人だっておおい。でも、ダメ元で誘ってみたんだ。
「きみは興味深い女の子だ。ふだん女子高生と知り合う機会などないが、青い果実を味わってみるのもおもしろそうだ。二十万だそう。四回分だ。いいかい?」
「いいよ。でも、やさしくしてほしいから、過激な変態プレイは遠慮してね」
「女子高生らしくセーラー服を着てくれよ。それは変態プレイに当たるか?」
「ふふふ、ぜんぜん大丈夫よ。でも、セーラー服なんて持ってるんですか?」
「これから買いに行こう。この街にはたまたまそういう店もおおいしな。ところで、いまは手持ちがない。家が近くなんだが、ホテルじゃなくて俺の部屋でもいいか?」
「それでいいです。これからしばらくのあいだ、あたしを彼女にしてください」
[援交ダイアリー]
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