第11話 恋のデルタゾーン (02)

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 苦しいほどの気持ちよさに全身がつつまれる。

 丸くて硬い亀頭がGスポットをこすり上げ、アソコを押し広げながら奥まで入ってきて、子宮口をぐいっと押す。カリがアソコの中から愛液を掻き出すように戻っていき、アソコの入り口のところからまた押し込まれる。そんな様子をイメージする。

 寄せては返す海の波のようにピストンがつづいた。

「沙希のココは締め付けがキツイな。だがそれがいい。高校生の幼いカラダだ」

 そんな田辺さんの声がぼんやりと聞こえた。

 ビクビクッ、ぷるぷるッ。

 快感の波に体が痙攣する。

「ああッ……、あ……、うっく……、イイ……。はあ……はあ……」

 だんだん息ができなくなってきた。

 どんどん高まっていくあたし。でも、田辺さんは水車で動く粉挽きの杵みたいにペースを崩さない。

 何度かイッて、そのたびに意識が飛ぶ。

 体がふわふわする。

 全身の毛穴が開いて汗が噴き出した。

 田辺さんが体を重ねてきた。抱きしめてくれた。あたしも田辺さんにしがみついた。

 田辺さんはピストンをとめて、奥まで入れると腰をちいさく上下左右に動かしはじめた。

 いちばん感じるところを押してくる。

「あ……、あ……、あ……、ああぁぁ……」

 頭の中が真っ白になって、全身がガタガタ震えた。それなのに田辺さんの腰が容赦なく責めてくる。

「ああ……、うッ、ううう……、んん……、んんん……、……、……」

 そこで失神した。

 たぶんそのまま数十秒がたったのだろう。

 田辺さんの腕の中で意識を取り戻した。オーガズムの余韻につつまれて、あたしは何も考えることができず、汗で濡れた田辺さんの胸に顔をうずめた。

 しばらくして落ち着いてくると、しあわせいっぱいの顔でうっとりと田辺さんを見上げた。満たされた気分。この感じが恋じゃないなんてこと、あるのかな。

 舌を絡めてキスをした。田辺さんの硬いアレが太ももにあたってる。

「喜史さん、まだ出してないでしょ? つづき、していいよ。こんどは喜史さんの気持ちいいやり方で、あたしを好きにしていいから」

 田辺さんはあたしを四つん這いにさせて、後背位で挿入してきた。セーラー服でセックスするときは後背位が特にいいらしい。前に別のお客さんから聞かされたのだけど、セーラー服の襟の白線を眺めながら腰をふると女子高生を犯しているという気分が盛り上がるのだそうだ。

 あたしはお尻を高く突き出して田辺さんのピストンを受け止めた。バックはあまり好きじゃない。抱きしめてもらえないから。だけど気持ちいい体位ではある。ほどなくして、あたしは激しくイッた。

 田辺さんは挿入したまま側位にチェンジ。あたしは半分意識をなくした状態でふるふると快感に溺れた。

 最後は対面座位。正常位と並んで大好きな体位だ。田辺さんに抱きついておっぱいを押し付けた。あたしの腰の動きと田辺さんの動きがシンクロして、どんどん快感が湧き出してくる。田辺さんにもうんと気持ちよくなってほしい。あたしの体でしあわせな気分にしてあげたい。

「あ、ああ、あああ……、はううぅッ……、あああッ……、んん……」

 中イキを繰り返すたびに強くなっていく快感の波がついに爆発した瞬間、田辺さんが全身を硬直させて、ぎゅっと抱きしめられた。

 あたしの中でアレがドクンドクンと脈打ってる。お腹の中が熱くなった。

 やっぱり生で中出しがいちばん気持ちいい。

 田辺さんはあたしの中から出ていくと、ほてった体をやさしく抱いてキスしてくれた。あたしは安心してすべてをゆだね、田辺さんの腕の中で眠りに落ちた。

 目を覚ましたとき、ベッド脇の目覚まし時計が三時を指していた。日曜の午後のやや翳りを含んだ光が窓から差し込んでいる。田辺さんはもう服を着てリビングでくつろいでいた。料金分のセックスをしたから、恋人の時間は終わりだ。

「きょうの喜史さんは特にステキだった。ねえ、晩ごはん作ってあげてもいい?」

 あたしはシャワーを借りて念入りに体を洗ったあと、セーラー服を着直して、持ってきていたエプロンをつけた。料理は得意だけど、作るのは手間のかかっていないカレーだ。女子高生が制服エプロンでがんばって作った風のフツーのカレーこそ男の夢だもんね。

「ねえ喜史さん。こーゆーのって、なんか新婚夫婦みたいじゃない? 喜史さんの奥さんにだったら、なってもいいな」

「沙希のことは好きだし、セフレになってほしいとは思うが、結婚なんて面倒なだけだ。俺は興味ないな。お前とはいまの関係が理想的だ。カネはかかるけどな」

「どーせあたしはお金で買われた娼婦ですぅ」

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