第13話 目覚めた少女たち (14)

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 藤堂先生が新しいロープを取り出した。

 梨沙のスカートを脱がせる。

 パステルピンクのシルクのパンツに包まれた、形のよいお尻が露出した。先生がそのお尻の弾力を確かめるようにつかんだ。

 本当に誘拐されてきたみたいに心細い表情を見せる梨沙。

 先生はあたしのときと同じように、梨沙の首にロープをかけ、結び目を作っていく。

 梨沙は顔を伏せてじっとしていた。

 あたしは梨沙はもっと大胆に男を求めるタイプなのかと思っていた。でも、どうやらそうではなかったみたい。むしろ恥ずかしがり屋で嗜虐心を煽るところがある。それがいまのシチュエーションに合わせた演技なのか、それとも援交するときはいつもそうなのかは分からない。

 でも、その仕草や表情は同性のあたしから見ても可愛くて、守ってあげたくなる。男の目からしたらなおさらだろう。男ならさらに、自分の精液で穢したい、と思ってしまうに違いない。先生もすごく興奮してる。

 梨沙の亀甲縛りが完成した。亀甲縛りは体を縛るだけだから手足は自由。女の子は気持ちいいけど、男にとってはこれだけじゃ物足りない。

 先生はさらに梨沙を後ろ手に手首を縛って拘束した。そのロープを上半身にも巻きつけて二の腕が動かせないように固定した。

 それから二台目の懸垂マシンをあたしの前に置いた。梨沙を連れてきて、手首を縛っているロープを懸垂バーにかけた。そのロープを引いて、別のバーに結びつける。

 梨沙の顔があたしの顔のすぐ前にあった。

 梨沙はあたしと同じようにつま先立ちになって、よろよろと体を支えた。よろめくたびに亀甲縛りが体を締め付けるのか、かすかなうめき声を漏らす。

「梨沙……」

 切ない呼びかけに梨沙は弱々しい笑顔で答えた。

 先生は新しいロープを梨沙の右の太ももに巻きつけた。ロープを引いて懸垂バーにかけて、下のバーに結びつけた。

 片足吊りの状態にされ、さらに不安定な姿勢を強いられた梨沙。手首で吊られてるあたしよりずっと苦しそう。

 先生は縛られて吊るされたあたしたちの姿を見て、満足そうな表情を見せた。先生は縛られてもがく女の子を見るのが好きなフェチなんだ。

 梨沙は切ない表情であたしを見つめてる。

 これまで何度も緊縛プレイをしてるあたしの方が縄の味を知ってる。あたしは体をもぞもぞさせ、食い込むロープがもたらす快感に全身を震わせていった。梨沙も縛られて感じる素質があるみたいだから、すぐにこの快感の波に飲み込まれてしまうだろう。新しい性癖を開発されてしまうかも。

「梨沙……、キスして……」

 あたしは目に涙を浮かべてお願いした。

 後ろ手に縛られた手首を吊られている梨沙は、やや前屈み気味だ。梨沙が唇を突き出すと、あたしの唇にかすかに触れた。

 すこし遠い。

 大好きな子がすぐ目の前にいるのに、拘束されていて触れることさえできない。

 あたしたちはお互いを求めあって涙を流した。

 その様子を見ていた先生が、あたしを吊っている懸垂マシンを前に移動させた。

 梨沙がほっぺたをくっつけてきた。甘い匂い。梨沙のおっぱいがあたしの乳房と触れ合った。ブラウスごしに熱い体温が伝わってくる。

 先生はロープであたしの右脚と梨沙の床についている方の脚を縛った。体を縛っているロープ同士を別のロープで結びあわせて、あたしと梨沙の体を密着させて固定する。

 ふたりの乳房が互いに押し付けあった。

「沙希……、沙希……」

 うわごとのようにあたしの名を呼ぶ梨沙の唇を、キスでふさいだ。

 梨沙は震えてる。縄で感じてるんだ。

 乳房をこすりあわせる。

 ふたりの亀甲縛りが互いの体をキュウキュウと責めてくる。

 梨沙の舌を吸い出してしゃぶった。

 梨沙があたしの舌を甘噛みする。

 動かせるのは舌だけ。

 でも、構わない。

 あたしと梨沙はもうひとつになってる。

 全身が快感の波で満ちていく。

 体中を同時に愛撫されているような感覚に酔っていく。

 意識が遠のいていく。

 全身の毛穴が開いて汗が噴き出した。

 あたしも梨沙も泣きながら互いを求め、イキつづけた。

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