第6話 十五年目の真実 (06)
初めてのセックスはパパとしたいって思ってた。パパと血が繋がってたら禁断のセックスができるのにな、なんて思ってた。けど、まさか本当に実のお父さんとセックスできるなんて思ってもみなかった。
「あんッ、あんッ、あんッ」
全身に気持ちよさが広がっていく。
痺れるような甘い快感に包まれていく。
感じてる。
すごく感じてる。
気持ちいい。
気持ちいいよ、お父さん。
お父さん、大好き。
「莉子ちゃん……、莉子ちゃん……、好きだよ、莉子ちゃん」
「わたしも……、わたしも……、あんッ、好き……、あうッ、好き……」
うわごとのようにささやき返した。
全身から汗が噴き出す。お父さんも汗で濡れてる。ふたりの汗の匂いが、春らしい草木の匂いと混じり合う。生きているのがうれしくなるような匂いだ。
「そろそろ行くよ、莉子ちゃん」
「うん……、あん、来て、来て……、はうッ、あうッ、好き、好き」
お父さんの動きが一段と速くなった。
「愛してる、かわいい莉子ちゃん。好きだ。莉子ちゃん、好きだよ」
「あんッ、あんッ、好き、あんッ、お父さん、あんッ、好き」
ぎゅっと抱きしめられた。お父さんが体を押し付けてくる。汗のしずくが垂れた。
「莉子ちゃん、莉子ちゃん!」
「もっと、もっと! あうッ、いいッ、すごく、お父さん、お父さん、ああ……ッ」
「莉子ちゃんのアソコ、すごくいいよ。中のほうもすごく気持ちいいよ」
「あんッ、わたしも……、好きよ、愛してる、お父さん!」
「愛してるよ、莉子ちゃん」
「お父さん……、お父さん……、お父さん……!」
お父さんが動きを止めた。
お父さんのアレが、わたしの体の中で、ぷくっと膨れたように感じた。
熱いものが体内に溢れた。
射精されたんだ。
たっぷりと中に注ぎ込まれた。
じーんと体の奥が痺れた。息をするのがやっとの状態で、お父さんにしがみついた。
キスを求めて舌を伸ばす。お父さんがわたしの舌を口に含んでくれた。ちゅぱちゅぱれろれろとしゃぶられた。
お父さんの射精が終わるのを待って、
「ふうーっ」
大きく息を吐き出した。うっとりとお父さんの目を見つめた。
「気持ち……よかった」
お父さんのアレはまだ硬さを保ったまま、わたしに中にいる。放出した精液の分だけ小さくなったように思えるけど、まだまだ元気だ。その部分からは快感が泉のように湧き出している。
わたしがにっこり笑うと、お父さんは困ったように微笑んで、
「ぼくのことを『お父さん』って呼んでたね。もしかして、柊さんとエッチしてる気分になってたの?」
あ……。
今度はわたしが困った顔をする番だった。さっきから栄寿さんのことを『お父さん』って言ってた。興奮して我を忘れてしまってたんだ。
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