村岡さんにうながされて部屋に入った。ふたりでダブルベッドに腰掛ける。
緊張する。これから起きることへの期待と不安。セックスの前はいつも緊張する。このドキドキする気持ちは失くしたくない。
片手で肩を抱かれ、すこし上を向けさせられた。
もう一度、キス。
こんどは深いキス。
そっと唇を開く。村岡さんの舌が入ってきた。
ちょっぴり苦い煙草の味。大人ってカンジ。あたしは吸わないけど、煙草吸う人は嫌いじゃない。お父さんを思い出すからかも。
村岡さんがあたしを抱き寄せて、手を握ってくれた。
舌と舌が触れ合う。そっと優しく舐められた。柔らかい感触だ。あたしも村岡さんの舌を愛撫した。互いの舌をゆっくりと絡め合った。
村岡さんの舌を伝って唾液が流れこんでくる。村岡さんの舌を唇で挟んで吸った。
「あふっ」
こんどは村岡さんがあたしの舌を吸い出して甘噛みした。
村岡さんの口の中に舌を入れる。
互いの口の中を舌を行ったり来たりさせ、愛撫を繰り返した。
どんどん気持ちが高まっていく。
ときおり体がピクンと震える。そのたびに村岡さんがあたしの手をきゅっと握ってくれる。村岡さんはあたしの反応を見ながら、あたしが感じるポイントを探してる。
口の中にも性感帯があるってことを、村岡さんはちゃんとわかってるんだ。
村岡さんのキスはすごくうまい。この人になら、すべてを委ねても大丈夫だ。
唇を甘噛みされた。上唇に下唇。そしてまた舌を甘噛みされる。
村岡さんが舌を伸ばして、上顎の裏を舐めた。
体がぴくぴくっとなった。
ぞくぞくしちゃう。
また舌を絡め合う。
体の力が抜けていく。
「ん、んんっ」
村岡さんがあたしを抱く手に力を入れた。くいっと引き寄せられた。
「んむぅ」
快感が走った。全身がビクンビクンと小刻みに震えた。
村岡さんの手をぎゅぅっと握り返した。
アソコから愛液があふれだすのを感じた。
「んん! ん、ん……、あふ……」
唇を離して、酸素を求めて空気を吸い込むと、村岡さんに抱きついた。ふうぅっと息を吐き出して、肩に顔をうずめた。
愛しさが胸を満たした。
頭がぽーっとなってる。
体が熱い。
キスだけでイッちゃった。
「お父さん、好きよ。思いっきり、えっちなことして。思いっきり、あたしを愛して」
「お父さんも沙希のことが大好きだ。父親と娘という関係でもかまうものか」
もう一度、キスをねだった。
村岡さんはディープキスをしながら、セーラーブレザーのボタンに指をかけた。
ひとつ、またひとつ、ボタンをはずされた。
「ん……」
唇をふさいでいたキスがほっぺたから首筋へと移っていく。
「はあぁ、あ、ん……」
首筋にキスされると感じちゃう。村岡さんもあたしが感じているのに気づいて、首筋に舌を這わせた。
すごく気持ちいい。
ブラウスのボタンをはずされた。
リボンタイをはずされて、胸元をはだけられた。
村岡さんのキスは首筋から肩へと移動する。あたしの性感帯を探っている。首筋とならんで弱いのが鎖骨のあたりだ。感じるところをもうすぐ見つけられちゃう。
「あんっ、あ……、あ……」
村岡さんは、いったん顔を離して、もういちど唇にキスしてきた。じらされてる。
キスをしながら、セーラーブレザーをゆっくりと脱がせにかかる。
やさしく、ていねいに。
あたしが袖から腕を抜くと、村岡さんはブレザーをベッド脇のテーブルの上に置いた。
村岡さんが上着を脱ぐ衣擦れの音が聞こえた。
手探りで村岡さんのネクタイをほどいてあげる。
ベルトをはずすカチャカチャという金属音。ズボンのファスナーをさげる音。
[援交ダイアリー]
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