わたしは体を起こして、両手をお父さんの肩に当てて体を支えた。お父さんにまたがるような姿勢で笑顔を見せると、
「でも、わたしはそんなの気にしない。お父さんのことが好きよ。たとえどんな人だって受け入れるわ。お父さんだもの。それに、お父さんが自分で思ってるほどダメな人じゃないってことも知ってます。一度だって、わたしを傷つけようとはしなかったじゃないですか。両想いなんだから、親子でも恋人同士になれるんです」
身をかがめてキスをした。
「いいのかな、こんなこと」
「いいに決まってます」
もう一度、キス。お父さんのアレがお尻に当たった。また大きくなりかけてる。
「わたしの体の中にはお父さんの血が流れてる。わたしの遺伝子の半分はお父さんから受け継いだものよ。わたしたちは血がつながってる。切っても切れない絆で結ばれてるの。これって、すごく素敵。神秘的で感動的なことだわ」
またキスをして、こんどは舌を絡ませた。
「そんなわたしたちが、こうして体で結ばれるのって、これ以上ないくらい素敵なことだと思う」
「莉子ちゃん……。ぼくはこれまで多くの人を傷つけた。きっときみのことも傷つけてしまう」
「ママが言ってました。自分の気持ちに誠実であろうとすれば、誰かを傷つけずには済まないものだって。きっとそれが人を愛するということなのだわ。だとしたら、わたしは傷つくことなんて怖くない。それがお父さんに愛された結果なら」
お父さんが微笑んだ。
「莉子ちゃんのことが好きだ。愛してる」
お父さんに抱き寄せられて、また体を重ねた。
いったい、お父さんに恋をしてしまった女の子のうち、何人が実際にお父さんと結ばれることができるんだろう。わたしは、きっとすごく幸せな女の子のひとりなんだ。
キスをしていると、お父さんがまた元気になってきた。コリコリ当たってる。
男の人って、一回のセックスで何回くらいイクのかな。
男の人って、セックスのときどんなふうに感じてるんだろう。
お父さんがもっとしたいなら――。
「いいよ。続き、しても。生身の女の子とセックスするのは久しぶりなんでしょ?」
「なんだか、すごくエッチな発言だな。お母さんの影響かな」
「わたしね、お父さんとセックスして、気持ちよかったよ。気持ちよくなれて、うれしかった。すごく痛いって聞いてたから、セックスが嫌いになったらどうしようって不安だった。セックスするのが好きになりたかったの。ママもパパも、セックスはとても素敵なものだって言ってたから」
お父さんが優しくわたしの髪をなでた。
「セックスが好きになれた?」
「うん。わたし、えっち大好き。お父さんのことも大好き。お父さんとセックスするのが大好き」
熱い想いを込めて、お父さんをじっと見つめた。
「お父さんはわたしとセックスするのは好き? 血のつながった娘だとわかったいまでも、わたしとセックスしたい?」
お父さんはにっこり笑うと、体勢を変えてわたしの上になった。
仰向けになったわたしに覆いかぶさるようにキスをする。熱いキス。うっとりと目を閉じて、舌を絡ませた。
唇を離したお父さんがわたしを熱っぽく見つめた。
「好きだ、莉子ちゃん。莉子ちゃんとセックスしたい。もっと莉子ちゃんが欲しい」
「うれしい、お父さん」
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