大好きなお兄ちゃんへ (6)

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そしてあたしはお兄ちゃんに促されて、ベッドの端に腰を下ろした。お兄ちゃんがすぐ隣に座る。お兄ちゃんは片手であたしの肩を抱くと、キスしてきた。今度のはさっきと違って荒々しいキスだった。お兄ちゃんはあたしの唇をこじあけるようにして舌を入れてきた。ちょっとびっくりしたけど、これが大人のキスなんだと思った。そして、あたしは目を閉じた。

お兄ちゃんの舌があたしの舌に触れ、はげしくうごめいて、絡み合った。あたしはお兄ちゃんに合わせて、こすり合わせるように舌を動かした。お兄ちゃんの唾液があたしの舌を伝わってくるのがわかる。

「ん、んん」

少し息苦しくなったけど、お兄ちゃんと離れたくなくて、唇を合わせ続けた。あたしの舌は、お兄ちゃんの口の中に吸い出され、甘噛みされ、また自分の口の中に押し戻され、今度はあたしがお兄ちゃんの舌を前歯ではさむ。ちゅぱちゅぱという水音とともに二人の唾液が混ざり合い、あたしはそれを飲み込むと、お兄ちゃんにも分け与えた。

お兄ちゃんが唇を離したとき、あたしの意識は朦朧としていて、自分が押し倒されていることにようやく気づいたくらいだった。

あたしは裸で仰向けになった状態で、はあはあと肩で息をしながら、ぼんやりとお兄ちゃんを見つめた。

「麻衣……」

きっと、お兄ちゃんもあたしと同じように、もう理性はふっとんでしまっているに違いないんだ。

「しよう、お兄ちゃん」

お兄ちゃんは着ていたスウェットの上下を脱ぎ、トランクスも脱いで、裸になった。ベッドの上に乗り、あたしの前で膝立ちになる。

お兄ちゃんは痩せていたけど、肩幅はあって、筋肉もほどよくついていた。股間に目をやると、見たことのない物体があった。以前一緒にお風呂に入っていたときに見たアレはだらしなく垂れ下がっていたのに、いま目にするソレは力強くぐっと上を向いている。形もなんだか違って見えた。それに、大きさがぜんぜん違う。

勃起しているのだ。授業で習って知識としては知っていたけど、実物は初めて見た。あんな大きなものがあたしの中に本当に入るのだろうか、と不安になる。

裸のお兄ちゃんが以前と違って見えたということは、お兄ちゃんから見たあたしも、違って見えるのかな。そう思うと、裸をさらしていることが急に恥ずかしくなってきた。あたしの身体は男の人から見て、どうなんだろう?

お兄ちゃんが片手を伸ばして、あたしの乳房に手を置いた。手のひらはしっとりと汗ばんで、熱を帯びていた。そして、ゆっくりと、いたわるようにゆっくりと手を動かし、乳房をこねまわしはじめた。

「きれいだな、麻衣の身体」

あたしの考えていることを読んだように、お兄ちゃんが言った。

「ほんと? どこもヘンなところない?」

「ああ、すごくきれいで、魅力的だ」

もっと言ってほしい。

「胸とか、小さくない?」

十六歳になったばかりにしては、それなりの大きさだと、自分では思っていた。でも、男の人は大きい胸が好きだと思うし、お兄ちゃんもきっとそうだ。あたしの胸をお兄ちゃんは気にいってくれるのかな。

「形がいいな。まんまるでツンと上を向いてて。それに、俺の手にぴったり合ってる感じだ」

褒めてくれたのかな。でも、大きさのことに触れなかったのは、やっぱり小さいのかな。

あたしが不安に思っているのを察したのか、お兄ちゃんはもう片方の手も伸ばして、両手であたしの乳房を揉み始めると言った。

「麻衣の胸、好きだよ。高校一年生の胸がどのくらいの大きさなのかは、よく知らないけど、けっこうあるんじゃないかな。それに大きさより形や手触りのほうが重要だと思うけどな」

そういうものなんだろうか。

胸を揉む手の動きが次第に速くなってきた。乳房の奥が硬くなって、力を入れられると痛い。だけど、だんだんと切ない気分が高まってくる。それがなんとなく怖くて、あたしはお兄ちゃんに話しかけた。

「ねえ、お兄ちゃんはいつからあたしのこと、好きだったの?」

「麻衣が中学に上がったとき。セーラー服を着た麻衣が、なんだが急に大人っぽく見えてさ、一目惚れしたって感じかな」

じゃあ、お兄ちゃんは四年間もあたしのことで悩んでたんだ。あたしが苦しんだのと同じように苦しかったのかな。でも、うれしいよ、お兄ちゃん。

「でも、じゃあ、大人っぽいあたしと一緒にお風呂に入って、ドキドキした?」

いたずらっぽく言うと、お兄ちゃんは顔を赤くして、指先に力を入れた。

「ひゃうっ」

乳首をはじかれて、思わず声をあげてしまう。ちょっと痛かった。

「だから、一緒に風呂に入るのはやめたんだ」

そう言って、お兄ちゃんはすまなそうに顔を近づけると、乳首を口に含み、舌でねぶりはじめた。

「あふう」

あたしは乳首が弱い。またたく間に硬く勃起していく。お兄ちゃんはときおり歯で乳首を噛んできて、そのたびに電気のように快感が背中を駆け抜ける。

「あう、あ……、はうう」

めいっぱい勃起した乳首は、まるで腫れているように痛んだ。お兄ちゃんは容赦なく左右の乳首を交互に吸い、吸っていないほうを指でつまんでぐりぐりと刺激した。

「痛ッ」

お兄ちゃんが動きをとめて、乳首をくわえたまま、あたしを見上げた。

大丈夫……。続けて……。

あたしは視線だけでそう訴えた。

それが伝わったのか、お兄ちゃんが愛撫を再開した。その動きはそれまでと一変していた。激しい動きは変わらず、強く刺激されると痛いのも変わらないのに、快感が何倍も大きくなった。あたしがどう感じていて、どうしてほしいのか、全部わかっているような愛撫になった。お兄ちゃんはあたしの反応を的確に捉えて、より大きな快感を引き出した。痛いところも、その痛みが甘い快感となってあたしを包み込んでしまう。

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