「無理しなくていいよ。汚いって思って当然だもん。ほかの男の人にキスされて、舐め回されて、抱きしめられて、何度も犯されて、精液をかけられて、中出しもされて、フェラチオだって何人もした。だから拓ちゃん、あたしのこと汚いって思ってもいいんだよ」
「沙希……」
「だけど、もしよかったら拓ちゃんとセックスしたいな。後腐れなしのチャンスだよ。えへへ。援助交際してる子だって、やっぱり好きな人に抱かれたいんだ。きょうは妊娠しない日だし。病気も持ってないよ。検査だって毎月してるもん。でも、拓ちゃんが気になるなら、コンドーム使っていいから」
あたしは拓ちゃんに体をあずけた。拓ちゃんの肩に顔をうずめる。
精一杯の誘惑の気持ちをこめて、胸のふくらみを押し付けた。
拒まれても文句は言えない。
でも、拓ちゃんの硬くなったアレがあたしの股間を突っついた。
「くそっ」
拓ちゃんがあたしを突き飛ばすようにして、乱暴にベッドに押し倒した。
組み伏せられて、強引にキスされた。
キスしながら拓ちゃんがブレザーを脱ぎ、ベルトをはずした。
体を起こして、怒ったような形相であたしを見下ろしながら、荒々しく服を脱いだ。
それからあたしのブラウスを脱がせ、ブラジャーとパンツとハイソックスを剥ぎ取ると、ふたたび体を重ねた。はあはあと動物のような息をしながら、キスマークをつけようとするかのようにあたしの首筋を強く吸ってくる。
乳房を握りしめられ、ぎゅうぎゅうと揉まれた。次いで、乳首を咥えられ、唇できゅうきゅうと挟まれた。それからまた乱暴に唇を奪われた。
激しすぎて痛い。拓ちゃんの理性はもう消し飛んでる。
拓ちゃんが片手で乳首をいじりながら、もう片方の手であたしの肩を押さえつけ、脚を開かせると体を割りこませてきた。アソコに拓ちゃんのアレが当たった。あたしの準備はまだできてないけど、拓ちゃんがしたいようにさせてあげたい。
でも、アレはツンツンとノックするばかりで、なかなか入ってこようとしなかった。そのうちに、位置がよくわからないんだな、と気づいた。
焦り始めた拓ちゃんの首に両腕をまわして引き寄せると、深いキスをしてあげた。
「ねえ、あたしにリードさせて」
そう言って、もう一度キスをした。ゆっくりと舌をからませる。拓ちゃんはおとなしくあたしにされるままになった。その一方で、アレはますます硬くなってきた。
抱きしめ合って拓ちゃんの体温を感じていると、すぐに濡れてきた。あたしは濡れやすいし、愛液も多い。相手が拓ちゃんなんだと思っただけで、どんどん愛液があふれてくる。
拓ちゃんには仰向けになってもらい、上にまたがった。腰を上げて、アレをアソコにあてがう。見つめ合って微笑むと、拓ちゃんが戸惑い気味に笑みを返した。
「拓ちゃんのコレ、おっきいね。なんかすごい。ちゃんと入るかな」
実際には拓ちゃんのアレはちょっと大きいくらいで、びっくりするようなサイズじゃない。でも、男の人のセックスは女が思ってる以上にメンタルが影響するものだ。初めての相手だとうまく勃たないこともあるし、挿れたとたんに暴発させることもある。童貞ならなおさらだ。だから、男心をくすぐってあげることも大切なんだ。
徐々に腰を落とし、力強く反り返った拓ちゃんのアレを体内へと導く。
根本まで咥えこむと、深く息を吐き出した。
「拓ちゃんがあたしの中に入ってる。気持ちいいよ、拓ちゃん」
ゆっくり腰を前後に揺する。あまり激しく動かないように注意しながら。拓ちゃんの快感ができるだけ長くつづくように。
「沙希とセックスするなんて、なんだか不思議な感じだ。子供の頃、同じベッドで寝たこともあるし、一緒に風呂に入ったこともあるのにな」
「拓ちゃんも大きくなったよ。たくましくて頼もしい感じ。カッコよくて、優しくて。女子にも人気だし。だからきっと、もっとステキで、もっとふさわしい女の子が現れる」
「みんな大人になるんだな。俺の知ってる、あのちっちゃかった女の子はもう――」
――もう、いなくなっちまったんだな。
たぶん拓ちゃんはそんな言葉を飲み込んだんだろう。
「ねえ、拓ちゃん。幼なじみの女の子に何年ぶりかで再会してみたら、想像とはぜんぜん違う子になっていた。それって、きっと世間にはよくある話。それだけのことだよ」
「俺はフラれたのか?」
「うふふ。もう、拓ちゃんてば。あたしたち、いとこ同士じゃん」
あたしがおどけて曖昧な返事をすると、拓ちゃんは一瞬悲しそうな目をした。そして、なにか決意を固めたような、ふっきれたような表情をして、つながったまま体を起こした。
「こんどは俺が上にならせてくれ」
正常位で押し倒され、強く抱きしめられた。あたしも拓ちゃんをギュッと抱きしめた。
拓ちゃんが腰を動かしはじめた。お父さんに初めて犯されたときのような荒っぽい動きだ。もてあました感情をぶつけるような激しいピストン。
そしてあたしの中に熱いものを放った。
[援交ダイアリー]
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