異次元を覗くエステ (15)

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「……ッ!」

美緒と触れ合って、その体重を体で感じただけだ。

彩香の股間に深く挿入された男根はじっとしたままだ。

それなのに、まるで土砂にせき止められていた水が鉄砲水となって下流の集落を襲うように、はげしい快感が彩香の全身を飲み込んだ。

声をあげることさえできなかった。

粘液にまみれた美緒の体が彩香に覆いかぶさっている。美緒は触手と男根の攻めにときおり全身をヒクヒクさせながら、うわごとのように彩香の名を呼んでいた。

美緒の体温を感じる。

美緒の震えを感じる。

手足を触手に拘束されていなければ美緒を抱きしめてあげたい。

美緒に対する自分の気持ちが恋なのか、それとも行き過ぎた友情なのか、わからない。

それでも彩香は、美緒とだったらかまわない、と思った。

そもそも、恋でも友情でもどっちでもいいのではないか、と思った。

美緒を抱きしめてキスしたい。

そう思う気持ちが恋なのか友情なのかなんて、どっちでもいい。

――同性愛を嫌悪するのは潜在的な同性愛者だって言うわよ?

そうなのかもしれない。

フツーではないとは思う。

けれど勇気を持って認めてしまえば、あーそうだったんだ、と納得できた。

ずーっと前からそうだったんだと腑に落ちた。

高校生のときにあんなことを言わなければよかったのに、と後悔した。

美緒を傷つけ、あったかもしれない美緒との時間を逃してしまった。

ようやく自分の気持ちに向き合えるようになったというのに――。

「美緒……」

もう時間がないのだ。

「美緒……、……ッ、あうっ! あっ、あっ、ああッ」

美緒に呼びかけようとした彩香の声は自らのあえぎ声でさえぎられた。

じっと動きを止めていた体内の男根がふたたび動き出した。

まるで彩香の肉体が準備できるのを待ちかねていたかのように。

奥の方を押してくる。

子宮口を押してくる。

くいっ、くいっ、くいっ。

「ああっ……、はぁう……、あんッ……」

同時にイボイボが浅いところをクリクリと刺激してくる。

人間の男のモノにはない凹凸を持ったサオが、彩香のアソコの浅いところをこするたび、腰がヒクヒクと震えた。

「ああ……、あああ……、ああああんっ……」

サオの凹凸がドリルのように回転しているのか、それともイボ状の突起が膣壁を刺激しているのか。彩香はこれまで感じたことのない快感を感じ始めた。さきほど触手にイカされたときの快感とはまた違う。アソコがどんどん熱くなる。尿意に似た感覚が混じる。愛液がジュジュッとあふれる。

じらされていた分だけ快感が一気に急上昇する。

無意識のうちに彩香は自分から腰を振っていた。

彩香は体の奥から何かが来るという感覚を感じ、さっきの美緒と同じように股間から大量の液体を吹き出した。

「はううぅぅぅっっっ!」

おしっこを漏らしたような、背徳的な開放感。

Gスポットも潮吹きも未経験の彩香には、自分の身に何が起きたのかわからない。

けれど、放心する間もなく、アソコの中で男根が暴れまわる。

Gスポットに絶え間ない刺激が加えられる。

「あひぃッ! ああっ、ダメ……、ダメェ……」

さらに同時にピストン運動が始まった。

男根自体が抜き差しされているわけではない。

動いていないのにピストン。

サオの部分の凹凸がゆっくりと波打つように変化し、それがピストン運動と同じ刺激を膣壁に与えているのだ。

カリのような出っ張りが中身を掻き出すように動くのだが、それが膣口まで戻る前に、次のカリが奥から掻きはじめる。

まるで亀頭が三つも四つも付いているかのように。

無限につづく『引き』の刺激。

しかも、男根全体が彩香の中で蛇のようにくねっているのがわかる。

アソコが熱くてたまらない。

またおしっこを漏らしそうだ。

全身を舐める舌の動きも再開した。

いまは美緒と正常位でくっついている姿勢なので、身悶えするたび、美緒の豊かな胸がぐりぐりと捏ね回すように彩香の乳房を圧迫する。硬く勃起した乳首が美緒の乳房に触れるたび、快感が電気のように走る。

美緒と乳房をこすりあわせているのだというだけで彩香は興奮した。

ふたりの体に塗られていた生クリームとチョコレートは、すでにほとんど舐め取られている。かわりに触手の舌から分泌される粘液が、マッサージローションのように全身をおおっていた。乳房がくっついたり離れたりするたびに、粘液がヌチャヌチャと卑猥な音を立てる。

「彩香ぁ……、イッちゃダメだよぉ……」

美緒のすすり泣きが聞こえる。

美緒にキスされた。美緒にしてみれば、彩香をイカせないためにわざど嫌悪感をもよおすような行為をしたのだろうが、いまの彩香には逆効果だった。

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