創世記1:1-25

天地の始り

1.第一日

 初めに神(エロヒーム)は、天と地を創造しました。地とは、陸と海そして、大気と大空を指していると思われますが、天と地がある日突然に出現し、地はごちゃまぜの状態であったと聖書は語ります。ここで、第一日目の前には、何があったでしょうか?。物質はなにもなく、光が無く真っ暗で、日もまだ昇らなかった。しかし、神だけが存在していました。それが、神が天地創造で物質を作ったと同時に、宇宙が存在していることとなります。また、物質はそれぞれ力学の法則によって運動を始めます。ですから、物質が出来た時には時間が出来ていることになります。そして、神は光を作りました。光は電磁波ですから、物質が出来た時にはすでにあってしかるべきです。しかし、ユダヤの一日は、夜に始まります。創世記に、光が後から出来たように書いているからです。そして、光を見て神は良しとされます。この良しとされたのは、24節で一区切りつきます。光、地と海、植物、太陽と星、魚と鳥、動物と6日続けて良しとしました。(6日目は人を作っていますが、創造の業を終えた神は、「極めて良かった」と・・)また、太陽と月と星を作ったのが4日目ですから、第一日目に造った光は太陽の光でも他の星でもありません。ですから、その光は神自ら発したことになります。

2.第二日

 神は、大空を造って水を分けました。大空の雲と大空の下にたまっている水に。そして、大空は天と呼ばれるようになります。この日も神は地を照らしました。

3.第三日

 神は、大空の下の水を一つに集め海を造ったので、乾いた陸地が現れました。陸地が出来たことで、神は、そこに草や木を芽生えさせ、これら植物を良しとします。最初の生命の誕生です。種がなかったのに芽生えたと言うことになります。また、植物の体は有機物と炭水化物でできています。しかも、有機物と炭水化物は、植物しか作り出すことが出来ません。また、これら物質が仮にあったと仮定しても、物質は時間がたっても物質でしかありません。やはり、神の関与無くして生命が誕生するとは、とても説明ができないのです。そして、植物のために神は地を照らしたのです。

4.第四日

 神は太陽と月、そして星(宇宙)を造りました。正しい順番は太陽、地球、月なのでしょう。ただ、このころの世界観でいえば、地球は平面であり、不動。だから天が動いていると考えていたので、地のあとに二つの大きな光る物と考えるのは無理もないことです。ただ、地球がどこから飛んできて、太陽系につかまったのならば、聖書の順番でもありうるのです。この日から、神は地を照らすことをせずとも、太陽がその役割を担います。

5.第五日

 神は、水の中の生き物、鳥を創造しました。そして良しとされたのです。魚と鳥は、みな、他の生物を食べて命を保ちます。だから、特定の動物が滅びないためには、捕食する生物が滅びない事、そしてその特定の動物を捕食する動物が増えすぎない事です。そして、その背後で植物がすべての動物のエネルギー源、蛋白源としてその捕食ピラミッドを下支えするわけです。神は、その生物を創造するうえで、バランスの良いものに仕上げました。だから、すべての水の中の生き物と鳥に「産めよ、増えよ」と号令をかけたのです。

6.第六日

 三日目に陸の植物を創造し、五日目に水と空の生物を創造した神は、今度は陸の動物類を創造します。そして人も創造します。こうして六日働いて、創造の業を終えます。正しくは、今と同じ一日の長さは、四日目以降です。一日目から四日目までの一日の長さは、わからないからです。ただ、この創造にかかった期間と言うのも、段階を踏みながら順序良く創造されたことを表していると思われることから、相当の時間が実際はかかっていると言えるでしょう。特に、四日目は、あまりにも規模が大きすぎます。当時は、地上が世界の中心だと思っていたでしょうから、最初に地上ができたというストーリになってしまいました。しかし、この地上は宇宙の中心ではないし、太陽系に位置しそして太陽と適切な距離があっての、地球の生態系です。聖書が書かれたころの人が、それを知っていれば、たぶん創造の順番が変わっていたと思われます。聖書はあくまでも、神の啓示を読み解いた人がその知識をもって書き残したものです。ですから、ここは、「神様の意志によってこの宇宙が命が造られた」ことを読み取りたいものです。