マタイ2:1-23

イエス様の誕生後

 イエス様の誕生後、占星術の学者が尋ねてきます。そして、その学者たちからユダヤの王の誕生を聞いたヘロデ大王は、
心配でなりませんでした。そして、よからぬ計画を立てるのです。

ここでの要点は4つです。

1.占星術の学者
  星で運勢を占うことは、明らかに異教徒の文化(ゾロアスター教:バビロン捕囚の時に入ってきた文化)です。

  ・東方の博士:占星術の学者(天文学者兼占い師と思われます/ペルシャの博士だと思われます)
  ・「東でユダヤの王の星を見た。」ヘロデ大王に直接このようなことを言えるのは、国同士の付き合いを感じます。  
    つまり、ヘロデ大王に世継ぎが生まれたと思って、お祝いに来たペルシャ王の大使だったかもしれません。
  ・「拝みに来た」当時は、王や皇帝を拝ませるのは普通でした。ペルシャも例外ではありません。

2.ヘロデ大王の心配
  ・そのとき、自分の跡継ぎや次の代の跡継ぎが出来たわけではなかった。
   としたら、そのユダヤの王とは誰? ということで、生かしておくわけにはいきませんでした。
   (そもそもヘロデは疑い深く、跡継ぎと跡継ぎ候補の多くは、ヘロデ大王によって殺されていました
  ・ヘロデ大王は、東方の博士の話「ユダヤ人の王」を聞いて、なぜ、メシアだと思ったのか?
   大王おつきの学者らから、ミカ書5章を聞き、メシアはベツレヘムで生まれると知る。

  ・ヘロデ大王は、東方の博士にひそかに会っている。星の見えた時期、方角などを聞いて手掛かりに。
   そして東方の博士たちが見つけたら、教えてほしいと伝えました。(見つけて殺す魂胆だと思われます

3.東方の博士は、ヘロデ大王に会わずに帰る
  ・その星が導いた。(なら、ヘロデの配下も探せたはずです。ヘロデは博士たちに探させたのでしょう
  ・心配していたヘロデ大王は、博士たちを絶対的に信頼していました。
  ・黄金・没薬・乳香(金/ミイラの処置に使うマイラ/漢方薬)を捧げました。

   三人の名前 メルキオール Melchior (没薬。将来の受難である死の象徴、老人の姿の賢者)
         カスパール Casper (乳香。神性の象徴、壮年の姿の賢者)
         バルタザール Balthasar (黄金。王権の象徴、青年の姿の賢者) (ただし、後付けらしい)

  ・「ヘロデのところへ帰るな」と夢でお告げがあったので、別の道を通って自分たちの国へ帰って行った。
   (命がけで博士たちは帰った という事だと思います

4.ヘロデの残忍さ
  ・ヘロデにとってもともと、ユダヤの王が生まれた時期さえ把握していればよかった様子。
  ・もちろん、帰ってしまった博士たちをとらえようにも、何もできません。(管轄するローマの総督府も違う)
  ・代替え策として、ヘロデ大王は、ベツレヘム周辺の二歳以下の男の子をすべて殺しました。