使徒7:1-29

ステファノの説教その1

ステファノは、説教の中でアブラハムからイエス様までの神様の導きを証ししました。このページでは、モーセまでの時に神様が約束されたことが成就する様子を、ステファノの信仰で証ししたものです。

 

ステファノは、最高法院で訴えられたことについて、大祭司から弁明を求められました。もとより、でっち上げの訴えですので、反論できるところはたくさんあったと思われます。しかし、一つ一つの訴えの事実関係の確認を求めたり、否定したりすることをステファノはしませんでした。真実でないことを議論するよりも、真実を語る方が正しいと考えたのだと思われます。こうして、大祭司から発言の機会を得たステファノは、説教を始めるのです。ステファノの信仰を旧約聖書から初めて、イエス様を証ししたのでした。(長いので2回に分けました)

【ステファノの説教その1】

アブラハムからヨセフまで。創世記にあることをステファノは順を追って神様から受けた命令を説明します。

 

アブラハム:『あなたの土地と親族を離れ、わたしが示す土地に行け』

      『いつかその土地を所有地として与え、死後には子孫たちに相続させる』

      『彼の子孫は、外国に移住し、四百年の間、奴隷にされて虐げられる。』

        『彼らを奴隷にする国民は、わたしが裁く。その後、彼らはその国から脱出し、

この場所でわたしを礼拝する。』

    アブラハムは神様と契約を結び、その子ヤコブは12部族の族長を設けました。

そして、神様はヨセフを用いて、この一族を飢饉から救い、そして民は増えました。

 

 ヨセフ:『族長たちはヨセフをねたんで、エジプトへ売ってしまいました。』

     『神はヨセフを離れず、あらゆる苦難から助け出して、エジプト王ファラオのもとで

恵みと知恵をお授けになりました。』(飢饉を預言し、知恵を王が受け入れました)

『ファラオは、彼をエジプトと王の家全体とをつかさどる大臣に任命したのです。』

『ヤコブはエジプトに穀物があると聞いて、まずわたしたちの先祖をそこへ行かせ

ました。 二度目のとき、ヨセフは兄弟たちに自分の身の上を明かし、ファラオ

もヨセフの一族のことを知りました。』

『そこで、ヨセフは人を遣わして、父ヤコブと七十五人の親族一同を呼び寄せました。~神がアブラハムになさった約束の実現する時が近づくにつれ、民は増え、エジプト中に広がりました。』

  ヨセフを知らないファラオは、このヨセフとその一族の恩を知らないため、この一族を虐げ始めます。こうして、神様は約束の地への出発をこの壮大な時間を使って実行されたのです。モーセが登場しますが、神様のご計画は多くの危機をもたらし、そしてその危機があっても、想像できないほどのしるしが行なわれて、神様の約束が成就していくのです。

 

モーセ:『この王は、わたしたちの同胞を欺き、先祖を虐待して乳飲み子を捨てさせ、生かしておかないようにしました。』

『このときに、モーセが生まれたのです。神の目に適った美しい子で、三か月の間、父の家で育てられ、その後、捨てられたのをファラオの王女が拾い上げ、自分の子として育てたのです。』(そして40歳になります。)

『彼らの一人が虐待されているのを見て助け、相手のエジプト人を打ち殺し、ひどい目に遭っていた人のあだを討ったのです。』

『だれが、お前を我々の指導者や裁判官にしたのか。きのうエジプト人を殺したように、わたしを殺そうとするのか。』と、モーセは同じユダヤ人から言われます。

『モーセはこの言葉を聞いて、逃げ出し、そして、ミディアン地方に身を寄せている間に、二人の男の子をもうけました。』