使徒7:30-53

ステファノの説教その

 

1節から29節では、ステファノは、最高法院で訴えられたことを機会に説教を始めました。旧約聖書でアブラハムに預言されたことが、順番に成就してきていることを語り始めたのです。そして30節からはモーセのことについて、語りだします。すべてのことは預言されており、そして聖書に書いてある通りに成就することからイエス様の証をしたのです。

  

【ステファノの説教その2】

 

 モーセは、シナイ山で神様に話しかけられます。

『わたしは、あなたの先祖の神、アブラハム、イサク、ヤコブの神である』

 そして、モーセを神様の計画のために召されたのです。

『履物を脱げ。あなたの立っている所は聖なる土地である。7:34 わたしは、エジプトにいるわたしの民の不幸を確かに見届け、また、その嘆きを聞いたので、彼らを救うために降って来た。さあ、今あなたをエジプトに遣わそう。』

 

 エジプトで、同朋をいじめるエジプト人を殺して、良いことをしたと思っていたモーセは、同じユダヤ人がその殺人を訴えられます。そしてモーセを指導者と認めないことを知ったモーセは、エジプトから逃れました。そして40年たって、神様はモーセをシナイ山に導き、モーセをエジプト脱出のための指導者にしたのです。モーセは、また40年間砂漠をさまよった末、

『神は、あなたがたの兄弟の中から、わたしのような預言者をあなたがたのために立てられる。』

と預言します。


 しかし、この民は主の命令に従いませんでした。『わたしたちの先に立って導いてくれる神々を造ってください。エジプトの地から導き出してくれたあのモーセの身の上に、何が起こったのか分からないからです。』と言って、偶像の神を作ってしまったのです。

42-43節にあるように、このことも聖書には預言されていたのです。

また、ヨシュアによって異邦人の土地を占領しましたが、モーセの造った幕屋は、ソロモンの神殿に引き継がれました。しかし、神様はそのソロモンの神殿に住まわれるようなお方ではないのです。すべての物は神様が造られたのであって、人の手で作られた神殿に住む理由が無いのです。

 

 このように、イスラエルの民は、先祖のときから神様に逆らってきました。そして、今も逆らっているのです。耳の痛いことを言う預言者はイスラエルの先祖たちが迫害してきました。そして、あの正しい方イエス・キリストが来られることを預言した人々を殺してきました。そして、あなた方がイエス・キリストを殺す者となった。天使を通して律法を受け、律法を学んできたあなた方なのに、あの正しい方を殺して、律法を守らなかったのです。

 

 このように、ステファノはこの最高法院に集まった議員たち長老たちを前にして、イエス様を殺したことについて、そしてそのイエス様は預言されていた正しい方であることを証ししました。