ルカ2:8-14

クリスマスのお話

202年12月2日 ラソンブレ同好会クリスマス

 クリスマスのお話

聖書 ルカによる福音書2:8-14


 クリスマスというと、商店街でも讃美歌やクリスマスキャロルが流れますが、讃美歌は教会で歌うために作られ、キャロルはダンスを踊るための曲として作られました。ですから、クリスマスキャロルは宗教的歌詞がついていない場合もありますし、クリスマスの讃美歌まで含める時もあるようです。たとえば讃美歌の「きよしこのよる」とか「もろびとこぞりて」までもクリスマスキャロルと呼ぶようですが、これらの曲は比較的新しいので伝統的キャロルではありません。一方で「牧人ひつじを」や「荒野のはてに」は、伝統的なキャロルですし、讃美歌でもあります。

 今日は伝統的なキャロルを印刷してきました。楽しい曲で躍動感もあります。教会では、キャロリングと言って、イブ礼拝後に、来られなかった信徒の家を訪問して、讃美歌(と讃美歌となったクリスマスキャロル)を歌ってお祝いする習慣があります。それでは、クリスマスをお祝いして、キャロルを歌いましょう。イギリス南部のサセックス地方のキャロルです。

 

(新生讃美歌201「嬉しきこのよい」)

 

ルカによる福音書

『2:8 その地方で羊飼いたちが野宿をしながら、夜通し羊の群れの番をしていた。2:9 すると、主の天使が近づき、主の栄光が周りを照らしたので、彼らは非常に恐れた。2:10 天使は言った。「恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。2:11 今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。2:12 あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなたがたへのしるしである。」2:13 すると、突然、この天使に天の大軍が加わり、神を賛美して言った。

2:14 「いと高きところには栄光、神にあれ、/地には平和、御心に適う人にあれ。」』

 

「お話」

 クリスマスおめでとうございます。教会では、24日(木)夜7時からキャンドルサービスをしてお祝いしました。

 

 クリスマスの讃美歌には、羊飼いがよく出てきますが、その理由の一つが今日の聖書の箇所です。天使が、救い主(メシア)が生まれたことを真っ先に羊飼いたちに伝えたからです。天使は、羊飼いたちがその「救い主」を見つかる様に、「救い主のしるし」を示しました。その一つ目は、 「今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。」ことです。ダビデの町とは、ベツレヘムの町ことです。イスラエルとユダの国を建国したダビデ王は、この町の出身です。そして、このユダのベツレヘムに救い主が生まれることは、預言されていたのです。ですから、「今日ベツレヘムで生まれた子」がしるしとなります。また、「飼い葉おけの中に寝ている乳飲み子」もしるしとなります。泊まる家がなくて、馬小屋に泊まったヨセフとマリアです。ヨセフは、泊まる場所を探してベツレヘムの町を尋ねまわったはずですし、ベツレヘムは小さな町ですから、すぐにその乳飲み子を探し当てることができたのでしょう。こうして羊飼いたちは、ベツレヘムに行って、救い主を見つけるのです。

 イエス様は、救い主であるのに最もみすぼらしいところでお生まれになりました。馬小屋のなか、そして馬に餌をあげる時に使う桶の上に寝かされているのです。そこへ、お祝いに訪ねてきたのは、羊飼いたちです。イスラエル全体をそして世界を救う救い主であるのに、さびしいものです。このように、イエス様は、一番みすぼらしいところで生まれ、貧しい羊飼いたちのお祝いを受けました。とても、王の王、救い主とは思えない光景です。しかしこれは、イエス様が貧しい者に、そして弱いものに寄り添うためには、必要なことでした。全ては、神様のご計画だったのです。こうしてお生まれになったイエス様は、「神様を愛すること」そして「隣人を自分のように愛すること」を教えました。イエス様は、私たちの罪を贖い、永遠の命をもたらすためにこの世に来られましたから、全ての人が信仰に入り救われるよう、今も私たちに働きかけ、導いてくださいます。