詩編98:4-6

バロック音楽挨拶

2021年 月 日 バロック音楽のコンサート

牧師挨拶』      

聖書 詩編98:4-6       

「バロック音楽のコンサート」 牧師挨拶

 

 皆さんこんにちは、このコンサート会場 経堂バプテスト教会の牧師です。 藤原と申します。

この教会は、バプテスト教会と言って、イギリス国教会に源流を置く、キリスト教プロテスタント教会です。バプテストは、世界で127国に教会があり、4700万人の信徒がます。

 今日は、コロナ過の中でのコンサートなので、密にならないように、主催者には人数の制限や、換気に注意をしてもらっています。皆様の方も、マスク、手洗いに注意を頂いて、安全・安心なコンサートにご協力をお願いいたします。

 今日は、バロック音楽のコンサートということで、17世紀から18世紀の器楽演奏を楽しみますが、使われる楽器も当時のもののコピー版の楽器(朝倉さんは、270年前のオリジナル楽器を使用)で、音程も半音ほど低い調律となっています。古楽器での演奏、そして古典調律で演奏というのは、現代の演奏とは異なる響きが実感できると思います。

 

さて、キリスト教の神様は、音楽が好きかどうか ご存じでしょうか? 残念ながらそのようなコメントは聖書に書かれていません。しかし、礼拝の中で組織的に歌を歌い、角笛を鳴らし、竪琴を鳴らしてきたことは、書かれています。


詩編『98:4 全地よ、主に向かって喜びの叫びをあげよ。歓声をあげ、喜び歌い、ほめ歌え。

98:5 琴に合わせてほめ歌え/琴に合わせ、楽の音に合わせて。

98:6 ラッパを吹き、角笛を響かせて/王なる主の御前に喜びの叫びをあげよ。』


これを読むと、神様は音楽が大好きに違いないと、確信できるのではないでしょうか?

 

 ピタゴラスと言う学者が紀元前6世紀から5世紀にかけて活躍しました。ピタゴラスの定理とピタゴラスの調律法が知られていると思います。ピタゴラスが始めた調律法は、調によって性格がありました。そして和音も、純正に近いものがありました。例えばドミソの和音は、振動数が4:5:6の音を組み合わせるとできます。それを笛や弦で造るなら、15:12:10の長さの比で出来上がります。これを実験の繰り返しで、大した計測器もない時代に突き止めたピタゴラスは、すごいと思います。しかしですピタゴラスは、そういう仕組みを読み取ることはできましたが、ピタゴラスがその仕組みを作ったわけではありません。私たち、キリスト教を信じる者は、その自然の摂理、そしてすべての物を造られたのは、神様だと信じています。音の仕組みを作ったのも神様であれば、楽器を作った人の背後、曲を作った人の背後、そして演奏する人の背後には、神様が居て私たちが音楽を楽しむことを「善し」として喜んでくれていると思います。そして、会場で聞く私たちも、実は演奏に参加しています。会場の音響が演奏を助けるように、聞くものの心の反応が演奏者との間に反響するのです。 固い話で恐縮でした。どうぞ、今日は せわしげな 今の時代を忘れて、バロック時代の音楽を楽しんでください。