Ⅰテサロニケ2:1-13

神の言葉が働いている

〇フィリピで起こったこと

 (使徒16:16-19) 霊に取りつかれた女奴隷の霊に「イエス・キリストの名によって命じる。この女から出ていけ」とパウロが命じました。 女の主人たちは、その女奴隷の霊によって金儲けをしていましたから、パウロとシラスを役人に引き渡した。

 (使徒16:26-40)地震があって、逃げられる状態でしたが、パウロたちは、脱獄しませんでした。
   ・・・その結果看守は、自分も家族もバプテスマを受けました

 テサロニケでの騒動

 使徒17:1-917:1 パウロとシラスは、アンフィポリスとアポロニアを経てテサロニケに着いた。ここにはユダヤ人の会堂があった。17:2 パウロはいつものように、ユダヤ人の集まっているところへ入って行き、三回の安息日にわたって聖書を引用して論じ合い、17:3 「メシアは必ず苦しみを受け、死者の中から復活することになっていた」と、また、「このメシアはわたしが伝えているイエスである」と説明し、論証した。17:4 それで、彼らのうちのある者は信じて、パウロとシラスに従った。神をあがめる多くのギリシア人や、かなりの数のおもだった婦人たちも同じように二人に従った。17:5 しかし、ユダヤ人たちはそれをねたみ、広場にたむろしているならず者を何人か抱き込んで暴動を起こし、町を混乱させ、ヤソンの家を襲い、二人を民衆の前に引き出そうとして捜した。17:6 しかし、二人が見つからなかったので、ヤソンと数人の兄弟を町の当局者たちのところへ引き立てて行って、大声で言った。「世界中を騒がせてきた連中が、ここにも来ています。17:7 ヤソンは彼らをかくまっているのです。彼らは皇帝の勅令に背いて、『イエスという別の王がいる』と言っています。」』

 ヤソンと言う人を、残してパウロとシラスは逃げてしまいました。仕方がなかったとはいえ、信仰を持ったばかりの彼らテサロニケの信徒たちを置いて行ってしまったのです。しかし、彼らはパウロと同じように、人にへつらうのではなく、神に喜んでもらうために働きました。パウロは大変喜んでいたと思われます。

一同は聖霊に満たされ

Ⅰテサロニケ『5:23 どうか、平和の神御自身が、あなたがたを全く聖なる者としてくださいますように。また、あなたがたの霊も魂も体も何一つ欠けたところのないものとして守り、わたしたちの主イエス・キリストの来られるとき、非のうちどころのないものとしてくださいますように。5:24 あなたがたをお招きになった方は、真実で、必ずそのとおりにしてくださいます。5:25 兄弟たち、わたしたちのためにも祈ってください。5:26 すべての兄弟たちに、聖なる口づけによって挨拶をしなさい。5:27 この手紙をすべての兄弟たちに読んで聞かせるように、わたしは主によって強く命じます。5:28 わたしたちの主イエス・キリストの恵みが、あなたがたと共にあるように。』

 パウロは、テサロニケを抜け出した後、アテネ・コリントとわたっていきます。そこでは、ユダヤの同胞への伝道が進まず、むしろ異邦人が信仰をもつことから、パウロはこのあたりで異邦人伝道を意識しだします。そして、思い出すのはテサロニケでの伝道でした。始めてユダヤの神のことを聞く人々が、こぞってパウロの所に集まっていたこと、そして志半ばで暴動がおこり、パウロはテサロニケから逃げ出すしかなかったこと。(使徒言行録17章によると、『「パウロとシラスの教えに、神をあがめる多くのギリシャ人と婦人たちがパウロとシラスに従った」ことを嫉んだユダヤ人が、ならず者を使って暴動を起こした。』)

 パウロは再びテサロニケを訪問すれば、多くのギリシャ人たちが信仰を持つことを期待して、もう一度行こうと考えていました。ですから、テサロニケの地にいる信仰を共にする仲間と、聖霊に満たされて、困難に立ち向かいたいとの思いが、そしてテサロニケでの仲間の働きへの感謝にあふれています。テサロニケには、パウロではなく、神の言葉が働いているのです。