学校の定期テストは実力を図るものでなく、努力を図るもの


当たり前だろうと思われるかもしれませんが、

新学年になったばかりの一学期は

勘違いされる方が多いので

書かせて頂きます。



比較的簡単な単元、点数が取りやすい

一学期のテストだからこそ、あるいは

一学期そのものがそう思われている

かもしれません。



“わざわざ”テスト勉強を、

テスト対策をしてまで勉強しなくても、

宿題をやって、提出用のノートまとめを

やっていれば、その『作業』だけで、

テストで点数が取れるだろう、

それこそ、自分の『実力』じゃないか。



追い込まれて時間が無くなってくればくるほどに、

こういった衝動にかられるかもしれませんが、

私立校・中高一貫校においては、

これは大きな勘違いです。



単位制絶対評価の私立校、中高一貫校において、

その学校において、「記録」される

テスト、成績を軽んじる、つまり、

各教科のテストや成績は、

自分の「適性」「性格」「性質」を

図るものだと考えているなら、

早めに転校することをオススメします。



最終的に受験で大学を目指すのであれば、

そうやって学校の定期テストで、

自分の実力・学力を測るのも

良いかと思います。



ですが、私立校、中高一貫校では

明確な進級・進学要綱があり、

その要綱を決めるのは、

「記録された点数、成績」です。



自分の実力を試すつもりで

テストを受けていると、

その「記録」によって、

悲劇を招くことになります。



自分より劣っている、

失礼な書き方をすれば、

それほど頭が宜しくないと

思っている方でも、その方が、

自分より努力していて、平常点、

定期テストで点数を取っていれば、

その方より、あなたが「劣っている」と

“評価”され、『記録』されるのが、

私立校・中高一貫校の特色です。



地頭がいい、自分は賢い、

自分は“学校で習うこと”以外のことを

いっぱい知っている、物知りだ、

などなどは、「学校の成績」そして、

進級・進学に全く関係ありません。



学校が、先生が、見ているものは、

普段の努力=平常点であり、

テストでの努力=点数です。



それを評価しているわけです。



皆さんの、目に見えない

隠された才能、個性を、

なんとか見出そうとしている

わけではありません。



ましてやそれらを、学校・先生が

見つけたから、認めたからといって、

フリーパスで進級・進学をさせる

ということもありません。



一芸に秀でた一部の特待生を除いて、

そんなことを許す私立校・中高一貫校は

ありません。



そんなことを許せば、学校の教育方針を

揺るがすことになるからです。



明確な進級・進学要綱があるにも関わらず、

それを覆すようなことをすれば、

情報化の進んだ今は、それこそ

大問題になるでしょう。



もし、学校にそういった教育方針を

求めるのであれば、受験まで伸び伸びと

学校生活を謳歌し、自由にやらせてくれる

学校に行くことを検討して下さい。



そこでは、「進級・内部進学」など

考えずに、最終的に大学受験だけを

考えれば良いのですから、

普段の定期テスト、各教科の成績などは、

皆さんが望むように、自分の「適性」「性格」

「性質」を図るものにすぎないことでしょう。



よほどの問題を起こさない限り、

進級できます。



しかし、私立校・中高一貫校では、

異なります。



平常点、定期テスト、成績は、

生徒の「適性」「性格」「性質」を

図るだけのものでは無く、

進級・進学要綱に伴い、

進級・進学するに

適しているかどうかの

判断・決定材料として

見られることになります



こう書かれれば、

納得して頂けると思いますが、

この定期テストが、自分の

「適性」「性格」「性質」などの

「実力」を図るものでなく、

テストでの努力=点数を

見ているものだとわかると

思います。



そして、その点数に、

普段の努力=平常点が足され、

成績がつけられるというわけです。



普段の努力=平常点が、すでに努力不足、

努力を出し切れなかったという方は、

この定期テストで、それ以上の努力を、

点数で示さない限り、成績は、評価は

「低い」と“記録”されることになります。



比較的簡単な単元、点数が取りやすい

一学期のテストで、4月からの授業も簡単、

わからないところはない、余裕と思っている

かもしれませんが、だからといって、

「自分の実力を試してやろう」と

思うのではなく、テスト前の勉強を

頑張った「自分の努力を示してやろう」

というものにすることを、強くオススメします。



間違っても、ノー勉で、前日も何もしないで、

宿題やノートまとめなどの“作業”をしたから

安心などと思わないで下さい。



点数を取って“努力”を示してやるんだと、

そして出来れば、二学期以降のことも考えて、

あるいはその先の“進学”まで見据えて、

高得点を取って貯金を作ってやろう、

上位の成績を取って、後々に選択肢を

増やしてやろうと、思ってやることを

オススメします。



私立校・中高一貫校ならではの、

精神論かと思いますが、

この定期テストで頑張ることが、

未来を将来を切り開くことになることを、

今はわからなくとも、やってみてください。



在校生、特に3年生は、この言葉の意味が

そろそろ重くのしかかってくることでしょう。



それを軽くするのも、やはり、

この定期テストで記録を作るしか

ありませんので、できる限りを尽くして、

やってみることをオススメします。