学校の定期テストの
出題傾向の探り方


以前、定期テストの見直し方として、

ミス・間違いを見直すこと、

解きなおすことと、

正解した答えをなぜ正解

できたかを考えることを

提案しました。



見直しのポイントとしては

その二つで十分なのですが、

もう一つ付け加えるポイントがあります。



これは進学塾などでも、

受験対策で行っている

ことなのですが、

出題傾向を探ることです。



定期テストの場合、

学校の先生の性格がわかると、

かなりの確立で出題傾向が出せます。



しかしながらこれは

オススメできない方法でもあります。



理由は三つあります。



一つ目の理由は

出題傾向=(次回のテストで)

やま勘をはると勘違いすることです。



出題傾向がわかったから、

絶対この問題が出る=

他の問題・部分は

それほど勉強しなくて

いいと思うこと。



受験など、範囲が幅広く、

全てを網羅するのが困難な場合は

こういった勉強法も

一つの手ではあります。

(だからといって、オススメする

 わけではありません)



学校の定期テストで、

このやま勘をはる癖を

つけてしまうと、受験または

実力テストなどで痛い目に

合うことがあります。



二つ目の理由は学校によっては

毎年教科の先生が変わり、

その都度、勉強法を変化させて

対応しなくてはならないことです。



これはある意味良いこと

(変化に対応できる能力がつく)

ではありますが、要領の悪い方ですと、

勉強法を変えることに対応できずに、

下手をすると点数が悪くなる

ことがあります。



三つ目は要領良くやりすぎて、

本当に覚えなければならないこと、

覚えておかなければならないことを

忘れてしまうことです。



一つ目のやま勘をはる癖が

つくことに類似しますが、

出題傾向を抑える=

必要最低限のことしか覚えない、

その他のことを忘れ去る、

という結果になりがちです。



テストは、もちろん点数を

とることが目標ではありますが、

その目標に向かって努力すること、

テストをする=学んだことを

もう一度復習し理解を深める

という最終目的があります。



出題傾向がわかれば、

他の方より少ない時間で

効率良く勉強できますが、

イコールとして、他の方より

少ない時間で勉強して、

他の人同様ソコソコの

点数(平均点)を取れればいい

ということでは、成績の向上は

もちろん、生徒本人の人間的な

向上も望めません。



出題傾向のみに頼って、

必要最低限のことしか、

覚えていかないという姿勢では、

上にあがるに従って、

抜け落ちた知識が

足を引っ張ってしまう

ことがあります。



長くなりましたが、

これらを踏まえた上で、

次から述べるテストの

出題傾向の探り方を

上手に活用してください。



学校の定期テストの

出題傾向の探り方として、

まず準備して頂きたい

ものがあります。



学校で使っている

教科書、参考書と

授業のノート、プリント。



授業で行った

小テスト・宿題があれば、

それも用意してください。



これらをまず完全に

用意してください。



完全にというのは、

毎回の授業をきちんと

取ってあるノート、

宿題として出された

プリントなどを

全て用意して下さい。



次にテストに

出題されている問題を、

それらに当てはめます。



当てはめるというのは、

「テストに出題された問題」を

「学校で使っているもの

 出されたもの

(教科書・参考書・ノート

 プリント・宿題)」

の中から、探し当てることです。



簡単なことですが、量が多く、

かなり面倒な作業となるため、

皆さんサボりがちです。



多分、テスト中、

テストの問題を見ていて、

「あれ、これどこかで

 見たことある問題だな?」

「こういう問題、教科書か

 参考書にあったな」

「この問題宿題に

 出されてなかったっけ?」と

感じたと思います。



この感覚が全くない方は、

勉強していないことが

よくわかります。



学校の定期テストの場合、

特に中高一貫校の学校では

「学校で教えたこと

 =授業で言ったこと

 =宿題で出したこと」が

出題されます。



つまり

「学校で教えて

 いないこと」が

出題されることは

まずありえないはずです。



進学校では受験対策で、

学校・先生が教えていようが

いまいが、基本的な公式や

文法を知っていれば・わかること、

書店で売っている参考書を

やっていれば、知っている、

わかることを、定期テストに

出題されることが多いです。



もちろん中高一貫校の先生の中には

こういった受験を意識した、

本当の学力を求める先生もおりますが、

多くの先生が「学校で自分が教えた」

範囲で定期テストの問題を作成します。



これは「学校でやったこと」

=「テストに出る」と言えます。



そこで、定期テストの

出題傾向を出すために、

「学校で使っているもの

 出されたもの

(教科書・参考書・ノート

 プリント・宿題)」

が重要になってきます。



これらの中に、もっと言えば、

これらの中からしか、

定期テストの問題が

出題されていないはずです。



先生にもよりますが、

「学校で使っているもの

 出されたもの

(教科書・参考書・ノート

 プリント・宿題)」の中から、

“類似問題”を作る先生もいれば、

“数字だけ変えた問題”、

“記載されているそのままの問題”を

テストにする先生もいます。



この傾向をつかむことと、

もう一つの傾向を見つける

ことが大事です



学校で使っているもの・出されたもの、

教科書・参考書・ノート・プリント・宿題の

どれを重視しているのかです。



まとめますと、

1、学校の教科書・参考書、

  ノート・プリント・宿題を用意する

2、テストと照らし合わせる。

3、先生の癖

(類似問題を出すのか?

 数字を変えただけの

 問題を出すのか?

 記載されている問題を

 そのまま出すのか?)

4、学校の教科書・参考書、ノート・プリント、

 宿題のどこから問題が多く出されているのか?

です。



テストで出題されている問題を

上記で一覧化してみてください。



例えば、50問あった問題の内、

教科書にある問題が10問、

参考書にある問題が10問、

宿題で出された問題が

30問であった場合、

先生は宿題を重視して

いることがわかります。



そのテストの出題されている問題が

(参考書などに記載されている、

 宿題で出された)問題が

そのまま出ているのが

25問あったのなら、次のテストも、

問題をそのまま出す傾向があります。



さらに、この結果を基に、

授業でもノートにとり、

プリントでも宿題でも

出された問題が80%以上の確率で

出ているといった傾向まで、

分析すると、怖いものなしです。



ここまでの分析を行ったら、

あとは、その分析を活かした

勉強に特化していけば、

次のテストは必ず点数が

あがるはずです。



もちろん、これはあくまで

傾向ですが、先生方も一学期は

教科書から、二学期は参考書から、

三学期は宿題からと毎回のテストで

変えてくるかもしれません。



しかし、それでも、

「授業でもノートにとり、

 プリントでも宿題でも

 出された問題が80%以上の確率で

 出ているといった傾向がある」

こういった出題傾向に関しては、

避けて通れないはずですので、

その問題に関しては必ず点数を

とりにいくようにしましょう。



これが分かれば、

如何に授業の内容を

ノートにとることが大事か、

如何に宿題をやっておいた

ほうがいいのか、ということが

わかると思います。



出題傾向を出したから

安心というわけではありません。



それを踏まえて、

次のテストのために、

ノートをしっかりとって、

プリントや宿題などを

整理整頓して、それぞれに

類似問題がないか、

全てに共通してやっている

ような問題はないかを、

まとめておくようにしてください。



また、先生の癖を熟知し、

(参考書などに記載されている、

 宿題で出された)問題が

そのまま出すようなら、

最悪の勉強法ですが、

その参考書・宿題の

問題の答えだけを

暗記してしまうという

離れ業もあります。



これはどうしてもわからない、

覚えられないという問題に

関してだけにして下さい。



こういう分析ができるようになれば、

まず定期テストにおいて、

赤点をとることはなくなります。



点数に伸び悩んでいる、

どんなに勉強をしても

点数が上がらない、

上がりづらいという方、

どうしてもこの単元・箇所、

教科に関しては苦手・わからない

という方も点数を上げることが

できると思います。



定期テストにおいて、

ここまでの分析をする方は

まずおりませんので、

これを実践する方には、

チャンスが出てきます。



もし、3学期、どうしても

点数を上げなければならない方は、

この出題傾向の算出を

行ってみてください。



但し、不完全な状態の

学校の教科書・参考書、

ノート・プリント・宿題を

参考にするのは危険ですので、

必ず完全な状態のものを

用意して下さい。



1学期・2学期の学校の教科書・参考書、

ノート・プリント・宿題がない方は、

持っている方に借りて下さい。



その上で、この出題傾向の算出を行えば、

少なくとも次のテストに困ることは

ないと思います。



余談ですが、ある学校の

数学のテストでは、

宿題で出された問題を9割以上

そのまま出題していることが

ありました。



宿題の答えだけを暗記していれば、

90点を取れたテストでもあります。



そういったこともありえますので、

もし普段からきちんと勉強して、

それでも点数がとれないと

悩んでいる方にはこの出題傾向を

探ることをオススメします。