学年末テスト前の数学・英語の演習法


学年末テスト前になった今、

教えられる勉強の

(この方法をやれば大丈夫という)

『方法』はないですが、

テスト前になって

『やってはいけない勉強』の

ことなら書くことができます。



学年末テストの勉強の仕方のシリーズでも

書きましたが、特にこの『積み重ねの勉強』が

必要な数学・英語において、時間をかけて

『演習』することで、テスト前あたかも

『勉強した気』になる方がいるので、

釘をささせて頂きたいと思います。



まず、この学年末テストにおいて、

今まで授業をサボってきて、

さらに二学期までに複数教科の

成績を落としてきた方は、

数学・英語のテスト勉強を

『時間をかける』のは、

時間の無駄です。



ひどい書き方になりますが、

時間対点数効果が低いので、

学校の先生と相談の上、

点数・成績を諦めることを

オススメします。



人によっては“進級・進学を諦めろ”

ということになるかもしれませんが、

そうであれば、そのままの言葉通りに

受け取って下さって構いません。



受験テストのように、その日の体調や気分、

調子で、点数が左右されるのであれば、

もう少し気の利いた、それこそ、

可能性を否定しない、夢や希望の

満ちた言葉で励ますべきなのでしょう。



ですが、私立校・中高一貫校の

『学校の定期テスト』の場合、

今までの『借金・負債』となる、

具体的な点数・成績が『記録』

されてしまっているため、

『頑張れば』や『力を十二分に出し切れば』

などといった曖昧な言葉ではなく、

『何点取らなければ』や

『何点以上でなければ』

といった具体的な

『ボーダー』があります。



これは、

「その日の体調や気分、

 調子」など、一切考慮されず、

『どんな状況・状態でも超えなければ』、

進級・進学できないという条件になっています。



『積み重ねの勉強』が必要な数学・英語において、

この条件は、数学・英語の得意な方でも、

かなり厳しいと思います。



というのも、問題次第によって、

数学・英語の点数は激変しますので、

80点取ればいいの勉強では、

70点どころか50点・40点、

さらには赤点、数点などになることが

多々あります。



さらに学年末テストは、テスト範囲が読めない

(前学期・今学年の全範囲が出ることもある)ので、

確実に●点取るということができないでしょう。



もっとも、数学・英語の超得意な方にとっては、

ある点数だけ、『確実に』取ると言うことができます。



それは『満点』です。



それだけの実力、そして勉強を

『積み重ねて』きているのであれば、

学年末テストだろうが、関係なく、

満点を取られることでしょう。



話が長くなりましたが、

ほとんどの方はそうではなく、

この学年末テストで、

『前回よりは良い点』、

あるいは『平均点を取りたい』

『赤点だけは回避したい』だと、

思いますので、『そうであれば』、

時間をかけて、ゆっくりじっくり

というのを止めておくことを

オススメしています。



数学・英語の勉強は

時間をかければかけるほど

『勉強した気になれる』ので、

一見すると、点数が取れそう、

上げられそうと勘違いされやすいですが、

単純な計算ミス、スペルミスなどが続出して、

点数を『落す』ことのほうが多いです。



『時間』をかけたにも関わらずというのは、

すでに過去に経験してきているとは思いますが、

数学・英語の場合、テスト前にちょこちょこと

『さらに時間をかけた』ところで、

付け焼刃にもならないどころか、

その時間分だけ、他の教科に影響してきます。



ですので、数学・英語の勉強において、

『時間』をかける必要はありません。



かけるといいますか、“増やす”のは、

『時間』ではなく、『問題数』です。



数学・英語に限らずではありますが、

最近多いのが、問題に取り組む際に、

『考える』ことを、第一に、大事にして、

『時間』をかけて理解を深めようと

する方が多いです。



それ自体、そしてその勉強方法自体は、

決して悪いものではありませんが、

『ソレ』は、『時間がある時に』

じっくりゆっくりやって下さい。



テスト前、特に、“次が無い”

“最後の定期テスト”の

学年末テストにおいて、

複数教科を勉強しなくてはならない、

さらにテスト範囲が広くなる

可能性があるのに、そんな悠長な

勉強をするのは、

『都合の良い(後に言い訳できる)

 逃げの勉強』です。



時間をかけて勉強しているので、

親御さんは文句の一つも言えないでしょう。



なぜって、それは

『時間がかかっている』のだから。



「勉強をしなさい」あるいは

「●時間勉強しなさい」という

親御さんは多いでしょうが、

「勉強をある時間内に“早く”かつ

 “多く”やりなさい」という

親御さんは少ないでしょう。



時間をかけてやる勉強は、前者の言う

「勉強」をしているわけですから、

効果・結果がどう出ようが出まいが、

「勉強をする」ということを果たしております。



一方、後者の言う「勉強」は、

時間をかけろとは言っていません。



長期休み中や普段の勉強においては、

時間をかける勉強、あるいは

一定時間の勉強をすることが、

好ましいことかもしれませんが、

テスト前、特に「学校の定期テスト」においては、

『時間』が無い中、最も効率の悪い勉強を

していると言えます。



長くなりましたが、ここまで書けば

もうお分かりだと思いますが、

『積み重ねの勉強』が

必要な数学・英語において、

今さら、特にテスト前になって、

『時間をかけた・増やす』勉強で、

その実、数問、十数問しか問いていない、

中身がスカスカな勉強をしたところで、

点数が上がるわけがありません。



簡単な指標となりますが、

数学・英語のテストの問題数は

大体30~40問なのですから、

1問1分以内で考え、解けなければ、

見直しの時間を含めて、テストの時間内に

間に合わない(空欄を作る)ことになります。



ですので、テスト前の勉強も、

『1問1分以内』に解けなければ、

それは、時間をかけてじっくり

理解するよりも、答えを確認して、

理解するほうが早いです。



もちろん、それでは『わかったつもり』に

なってしまうという意見も出てくるとは

思いますが、その『わかったつもり』を、

何回も、何度もやっていれば、

『わかる』ようになります。



そもそもではありますが、むしろ、

『ソッチ』のほうが格好良くないですか。



数学・英語において、『わかってはいない』

『理解してはいない』『得意ではない』、

でも、『問題は解ける』『点数は取れる』

『成績は良い』といえる。



受験や社会に出てからは、

こんなことを言う事は

できないと思いますが、

『学校の定期テスト』においては、

これが言う事ができます。



上記した、1問1分以内を徹底し、

わからないところは答えをみて反省、

暗記する、それを繰り返し繰り返し、

いつの間にか、『理解できないけど

解ける・できる』ようになっている。



実は小学校時代の算数などは、

『同じような』感覚で

解いていたと思いますが、

いかがでしょう。



九九の原理を理解して、並びの理屈、

さらには応用した問題までも

じっくりゆっくり『考えて』、

納得・理解して、わかった、

そうしたら、もう二度と

間違えなかった、でしたか?



人は年を取るほどに格好つけたがるのでしょうが、

勉強の基本は徹底した反復で、理解するより

身につける、身体で覚えるほうが、

実は『効率』が良く、変に格好つけて、

方法論にこだわるほうが、効率が悪くなります。



おそらく中学、高校と

内容が難しくなってきて、

そういった基本的な徹底した

反復が面倒になって、

サボリにサボってきたことだとは

思いますが、それを続けている限り、

数学と英語は、学生時代、

皆さんを苦しめるものとなるでしょう。



特に英語は、大学、さらには

その先の会社でも、使われることを

考えると、中学までの英語の基礎は

徹底して身につけておかないと、

生涯苦しむことになるかもしれません。



うるさい説教となってしまいましたが、

提案した勉強方法にこだわる必要は

ありません。



ただ、数学・英語においては

『(無駄に)時間をかける勉強』は、

時間対点数効果があまり無いので、

止めておくことを、オススメします。