学期初めの授業はまだまだ余裕?


始業の月、週は、

まだまだわからないところもなく、

ゆっくりと進んでいるかのように

感じられていると思います。



実際に、この時期、そこまで

授業が進んでないからという理由で

塾でも授業をお休みにされる方が多いです。



実に効率的で、一見すると、

『時間とお金を無駄にする』ことなく、

合理的で正しい選択をしているように

思えます。



しかし、この時に、予習や先取りを行って

『時間』を作ることの出来る方と

そうでない方との差は、テスト前に

確実に出てきます。



そのことはもうすでに1学期、2学期とで

学んできていると思います。



1学期はおそらく4月丸々、

2学期は9月2・3週目まで、

『余裕』『大丈夫』で過ごしてきて、

気づいたら、宿題がたまっていた、

テスト前になってわからないところが出てきた。



さらに、自分がどこがわからないかも

わからないという状況で、漠然と、

テスト勉強しなきゃ、教科書・ノートの

最初から、読み始めて、わからないところが

出てきて、躓いて、嫌になって、

それでもやってということを、

テスト直前まで苦しんで、

それで『自分は努力した』と言い張って、

赤点を取っても、強気な態度で、権利主張、

つまり努力を認めろという態度・姿勢を取る。



昨今は、

「そうですか、でも結果が

 伴いませんでしたね、残念でしたね」の

一点張りで、非情にも『評価』が

下されることになります。



生徒の自由・自主性を認める

私立校・中高一貫校においては、

『記録』された『結果』が

全てとなりますので、

自由・自主性に対する

自己責任は強くなります。



『余裕』あるこの時期の

『自由』『自主性』に対しても、

その代償としてのテスト前の苦しみであり、

それを甘んじて受けるのが自己責任であり、

それは『努力』ではなく、『罰』である

という考えに近いものとなります。



その対応、態度が上記したように、

『結果が伴わなかった』『残念でした』です。



学生時代は、まだ明確な点数、基準を

教えてくれる上に、慰めの言葉の一つも

もらえますが、社会に出れば、

『何も教えてもらえず』『何も言ってもらえず』、

ただ、『お断り』されるだけになります。



何が原因で、何が悪かったのかなど、

助言はもちろん、次はこうすれば、

こうだったら、なんていう言葉も

かけてもらえません。



最近の学校教育もまた、似たような対応に

なってきているようにも思えます。



とくもかくにも『次、頑張りましょう』の

一点張りで、『まだ進級・進学できる道』が

ある限り、可能性を否定するようなことは

一切言わないのが主流になってきているように

思えます。



そして、その言葉をうのみにして、

『今まで通り』の生活を、

『ちょっと頑張る』程度で、

何とかなるとタカをくくる方が

多くなってきました。



失礼ながら、これは親御さんも

そういう認識の方が多いです。



何度も書いてきておりますが、

記録された結果で進級・進学が決まる

私立校・中高一貫校の成績において、

最低の評価を受けるということは、

その評価を、『普通』『平均』に

戻すためには、最高の評価を取らなければ、

『普通』『平均』に戻ることはありません。



一度や二度の失敗なら、一度や二度ほど

取り戻せば良いですが、三度、四度と

重ねていく内に、取り戻す条件が

厳しくなっていきます。



それでもなお、本気になれない、

全てを勉強に捧げる覚悟を取れない方が、

学校を去ることになり、また、

言い方が悪いですが、範囲がわかって、

授業で答えを教えてくれる

『学校の勉強、テスト』ですら、

その態度・姿勢では、他校への受験に

おいても、難しいでしょう。



一昔前であれば、“たまたま”通っている

学校の教育方針ややり方、授業内容が、

生徒と合わなかっただけで、他校に行って、

自信をつけて、勉強し始めて、通っていた学校

以上のレベルの学校に受験で合格したという話を

聞くことがありましたが、最近は本当に、

そういった逆転劇の話を聞きません。



むしろ、皆無と言えるかもしれません。



逆に、よく聞くようになったのが、

その学校が理想に掲げるように、

文武両道を極めて、勉強も

それ以外のことも出来て、

進学先からぜひ来てくれと、

スカウトされるような方が

増えてきているように思えます。



最近の私立校・中高一貫校では、

失礼ながら、このレベルの学校で、

国公立・有名私立大学に入学できるなんて

という話のほうが増えてきています。



学校側の多大なる努力、改革も

あってのことだとは思いますが、

その光が強くなった分、

影もまた色濃くなってきて

いるように思えます。



文武両道もそうですが、

学校側の『本気』に気づかないで、

『何とかなる』『与えてもらえる』

『助けてもらえる』とタカをくくっていると、

『記録』された『結果』のみで、

切り捨てられることもあることに、

危機感を持つことをオススメします。



残念ながら、当塾でも、4割近く、

途中退塾した方も含めると6割近くの方が、

進級・進学できずに、学校を去ることが多いです。



その方々に共通するのは、

頑ななまでに『部活動』、あるいは

『学校の勉強以外の何か』に固執し、

そしてそれを容認するご家庭という点です。



いつまで、どこまでのタイミングを

図っているのかもしれませんが、

『記録』は、どんどん付けられていき、

『時間』は、どんどん減っていきます。



そのことに、危機感を持てない限り、

私立校・中高一貫校においては、

進級・進学が難しくなります。



説教が長くなってしまいましたが、

各学期の始業の時期、余裕がある、

大丈夫だと思っている今時期から、

危機感を持って、次のテストに

臨めるようにしておくことを

オススメします。