テスト前日の“勉強法”


テスト前が近づいてくると、

よく親御さんからも“勉強法”を

求められることがあります。



基本的なことは指導しますが、

本心を言えば、それすら、

あまり言いたくありません。



理由は、『ソレ』しか

やらなくなるからです。



今まで散々サボった方が、

藁をも掴む思いで、

すがってくると、

『ソレ』が、まるで

救世主かのように

信じ切ってしまい、

『ソレ』だけやれば、

神に許される、今までの罪は

帳消しになると勘違いされる

ことが多いです。



そうして、“学校の定期テスト”によって、

裏切られる(断罪される)ことになります。



学校の定期テストは、

“できる”=(ある一定の)点数を

取れることを前提にしています。



なぜなら、『授業で』やったこと、

『宿題で』やったことを、

数字を変えただけ、

聞き方を変えただけ、あるいは

『一言一句違わずそのまま』問題に

しただけのテストだからです。



つまり、普段からやっていれば、

『できる=点数を取れる』テストです。



実力を量り、ふるい落とす

入試とは違います。



となれば、今までやった

授業中のことを、宿題を、

徹底的にやれば、点数が取れる

テストだということは、

わかると思います。



テスト前、追い込まれて

きているからなのでしょうが、

サボッた方ほど、

『この問題、テストに出ますか?』

『この重要単語を覚えておけば、

 大丈夫ですか?』

という“願い”をよく聞きます。



これは“質問”ではありません、

“願い”です。



私の塾の多くの講師は言います。



『そんなことはわかりません』、

むしろ、こちらが聞きたいくらいです。



授業で先生は、

何と言っていたのか。



宿題・プリントをやっていて、

先生はどこが大事だと言っていたか、

自分は、どこが大事だと思ったのか、

それはなぜか。



全ての答えは、

『学校の先生の授業を実際に受けた』

“あなた”しか知りえないことです。



前置きが長くなりましたが、

これを大前提として、

『学校の定期テスト』前日に

やるべき勉強は、学校で習ったこと、

ノート・教科書、問題集・プリントを

“全て”網羅し、『できる』=覚える、

解ける、正しく書けることです。



『どこが出る』などと言っている限り、

学校の定期テストでは、高得点は

もちろんのこと、合格点すら、

取れないでしょう。



『“学校の”定期テスト』は、

その学校の先生が、

授業で教えたこと、

宿題に出したこと、

プリントで丁寧に解説したこと、

これらを『やっている』

『できている』かを

“確認”しているテストです。



それを外部の人間が知っている、

ましてや世間一般的な参考書に

書いてある、わけがありません。



私の塾では、普段学校に

通っている生徒の話を、

授業の進捗や先生の考え方を

聞いているため、他の外部の

人間“より”は知ってはいますが、

誰よりも一番知っている、そして、

『知っていなければならない人』は、

『あなた自身』です。



それがわかれば、

『この問題、テストに出ますか?』

『この重要単語を覚えておけば、

 大丈夫ですか?』と

外部の人に聞くのが、どれほど

愚かなことはわかると思います。



もちろん、単元によっては、

最低限、世間一般的に、

『コレ』ぐらいは知っていないと、

覚えていないと、駄目だろう

ということは言えます。



しかし、それは『最低限』であり、

『一般的』です。



皆さんが通う私立校・中高一貫校で、

教えている先生の『求めている』

レベル、ものとは、異なる場合は、

多々あります。



ですので、テスト前日ともなれば、

他の人の言う事などを妄信するよりも、

先生の授業を受けてきた自分を信じ、

学校で使っている教科書、

授業で板書したノート、

先生からもらったプリント、

出された宿題、これらを、

全て『できる』=

『覚える、正しく書ける、

 解ける』ようにしておくことが、

テスト対策、テスト勉強です。



テスト前日と、追い込まれて

きたからこそ、効率を求めて、

『この問題、テストに出ますか?』

『この重要単語を覚えておけば、

 大丈夫ですか?』といった

気持ちが現れるのでしょうが、

それは結果として、

『点数を下げる行為』と

なりかねませんので、

“諦めて”、上記したように、

テスト範囲の学校の教材を、

徹底的にやることをオススメします。