余裕と怠慢


テスト前に限らず、学生に限らずですが、

余裕と怠慢をはき違えている方が

多くなってきているように思えます。



『心のゆとり』や『有意義な時間を過ごす』、

『楽しみや趣味などを持つ』ことを、

『余裕をあること、余裕を持つこと』と

思い込まされているのかもしれませんが、

余裕とは本来、必要以上に余りがあること、

勉強やスポーツなどで例えるならば、

やるべきことをやって、やりきって、

尚、余力を残すことです。



やり切りもせず、出来ないことを残したままで、

『何とかなる』と思い込んで、心にゆとりを

持たせることが、『余裕』ではありません。



塾生や講師の方でも多いのですが、

宿題や課題が終わっていない状態で、

これから先の皮算用で『出来る・終わる』と

見積もれることが、余裕だと勘違い

されていることが多いです。



それらが終わって、時間的にも体力的にも、

『余っている』『余力がある』時が、

『余地』がある時であり、その時に、

さらに、先々のことをやっておく、

準備をしておくくらいやって、

初めて『余裕』が出来たといえます。



最近は多くの方が、どんな物事においても、

“まだ”やり切っていない、

終わっていない状況でも、

『心にゆとり』を持てた時に、

『余裕』という言葉を使いたがりますが、

それは余裕というよりも、

まだ『猶予がある』に近しい状況です。



にもかかわらず、この『余裕』という言葉を

頻繁に使われますが、人によっては、その

『余裕』は、『怠慢』に見えて、思えてきます。



それは、その『結果』、

やっぱり出来ませんでした、

間に合いませんでしたなど

といって、人の信用を踏みにじる

言動、態度、姿勢を示した時、

その人にとっての『余裕』は、

他の人にとっては『怠慢』に

映ります。



さて、今、テスト前・中で、

『余裕がある』と思っている方は、

いかがでしょうか。



その『余裕』は、

まだ時間があることですか、それとも、

何か終わりそうだからですか、

宿題やノート・プリントまとめなどの

作業が終わったからですか。



それで、今回のテストで、

『余裕』が出来ますか。



その結果が出た時に、

『慢心』して、油断しまったと、

他人はおろか、自分でもそう思えるか、

はたまた、ありもしない『余裕』を見せて、

他の方からはもちろん、自分でも、

『怠慢』だったと反省しますか。



よく考えた上での、『余裕』をもって、

今回のテストに臨むことを

オススメします。