やること、やりたいことが多い子供達


『子供を不幸にする

 いちばん確実な方法は、

 いつでも、なんでも

 手に入れられるように

 してやることである』

という言葉を残した

有名な方もおりますが、

昨今はその不幸にする考えが、

流行っているように思えます。



子供に貧困の負い目や

他の子との格差を感じて

欲しくないのかもしれませんが、

人生において、『時間』と『機会』は

限られており、いつでもはもちろんのこと、

何でも手に入れて、何でも出来る、

やれると、様々なことをやるには、

学生時代、それも、他の学校よりも

多くの勉強を強いられることになる

私立校・中高一貫校においては、

圧倒的に『時間』が足りなくなります。



さらに、遊びや趣味、素晴らしい

体験もするとなると、寝る間も惜しんで、

それらを“こなさなければ”

ならないようになることでしょう。



昨今、私立校・中高一貫校では、

大人顔前け、それこそ、極端に言えば、

芸能人や総理大臣などのように、

分刻みのスケジュールをこなしている方も

少なくないように思えます。



ただ、やっていること、やることの内容は、

昔のように習い事、塾、ゲームといったことから、

部活動などのスポーツや課外活動に変化して、

健康的になってきているとは思います。



そして、家での過ごし方も、

昔のようにTV・漫画・ゲーム三昧

というよりは、それらを全て兼ねた

『スマホ』三昧になっているように

思えます。



そのためか、言い方が悪いですが、

実に健康的に、勉強が出来ない

という方が増えてきました。



それも明るく、ポジティブな性格で、

細かいことなど気にしない、

豪快な方が多くなってきたように

思えます。



馬鹿にするわけではありませんが、

そういった方はコミュニケーション能力も高く、

上の世代からも下の世代からも好かれ、

実に円滑に人間関係を構築できると

思われます。



ただ、宿題提出など、

“当たり前”のことが

“当たり前”に出来ない、

やれない、やらないために、

それらを普通に行っている方からは

倦厭されるようになっていることでしょう。



言い方が悪いですが、昔ながらの

体育会系の生き方、考え方に

近いように思えます。



しかし、“好きなこと”“楽しいこと”

“やりたいこと”『だけ』に、

根性論、精神論を当てはめ、

“嫌なこと”“面倒なこと”“出来ないこと”に

関しては、今の子らしい弱さを示して、

被害者、弱者を装うようになってきています。



学生時代は、それで“許される”と

感じられることが多いのでしょうが、

社会に出ると、“許されない”ことが

増えていき、自分の理想と現実との

格差が拡がっていくことになって

いるように見えます。



そうした気質、性質を持ったまま、

今後の、今年度以降の、

私立校・中高一貫校で

進級・進学していくのは、

かなり難しくなっていく

ことになることでしょう。



学校での勉強、テスト、成績によって、

進級・進学が決まる私立校・中高一貫校では、

勉強を、テストを、“嫌なこと”“面倒なこと”

“出来ないこと”として、成績など関係ないとして、

過ごして、進級・進学が“許される”ことなど

ありません。



その葛藤と悩みを長く考えている、

強く思っている、深く考えている“だけ”で、

偉いわけでも、許されるわけでもありません。



『記録』されていく『結果』に対して、

対応・対策していかなければ、

進級・進学出来ないことが決まることを

“待つ”だけになります。



このまま、やることと、

やりたいことの狭間で

『思い悩んで考えて』

いるだけでは、どんどん、

時間や機会を失っていき、

最終的には権利までも

失うことになります。



やること、やりたいことが

多いことが悪いとは言いませんが、

あまりに欲張って、分相応以上の

ものを求めても、“何とかなる”わけでも、

最終的に出来なくても“許される”わけでも

ありませんので、気を付けて、

何を優先するのか、決断することを

オススメします。