勉強(行動)することに条件をつける子供達


これはどちらかというと、

多くの大人達が悪癖、悪習慣として

持っているものではありますが、

昨今、多くの子供たちでも、

その傾向が見えてきたので、

警鐘を鳴らす意味で

書かせて頂きます。



勉強に限らず、行動することに、

条件を付ければ付けるほど、

出来なく、やらなく、

やれなくなります。



勉強(行動)に条件を付けることが

どういうことかというと、

例えば、当塾などでもそうなのですが、

塾に来ることになる=勉強が出来ない、

やれない、テストの点数が悪い、

成績が落ちたという

様々な理由がありますが、

昨今、そうして塾に来ることに

なったとしても、『条件付き』で

なければ、行かない、行くことを

再検討するという方、これは、

親御さん、ご家庭の方にも

増えてきました。



まず、多くにあるのが、

平日は部活動があって、

終わるのは夜遅くで、

疲れているので、

塾で授業することは難しい。



次に、では土曜や日曜、祝日などの

休みの日に授業を行えるかというと、

土曜・日曜でも部活動があって、

特に土曜・日曜は、練習試合などが

あったり無かったりするので、

来れるかどうかわからない、

そもそも日曜・祝日などは

『お休み』の日であって、

学校も休みだから、塾に来れない、

要するに学校帰りに効率良く、

無駄なく、塾で授業をしたいので、

わざわざ塾に行くことはしたくない。



もうこういった条件が付けば付くほど、

塾で勉強(行動)することが

不可能ということを

誰かに『確認』してもらい、

自分がどれだけ忙しいか、

時間がないかということを

アピールしているだけのように

感じられます。



こういったことを、

究極的に言えば、

勉強するためには、

まず天気が晴れで、

気持ちが清々しく

なれなければならない、

次に、温度・湿度は勉強するに

最適な温度・湿度で、さらに、

勉強する時に、眠くならないように

前日には8時間以上の睡眠を取っていて、

朝食・昼食・夕食には、

勉強を頑張れるように、

自分の好きなものが食べれて、

その上、自分にとって、わかりやすく、

自分のペースに合わせて、

授業を進めてくれて、それで

効率良く、短時間で、テストで

高得点を取れるようにして欲しい、

と言っているようなものとなります。



当塾に相談に来られる方のほとんどが、

こういった条件を付けては、

それは大変ですね、勉強が出来なくなっても

当然ですね、これはこういった状況・状態の方に

対応しない学校のほうが悪いですね、

と言ってもらいたいかのように感じられます。



そう言って、慰めて、納得してもらって、

“お帰り頂いて”も構わないのですが、

当塾では、一応、学校・先生側の立場に立って、

より『現実的な』『事実的な』助言を

させてもらうことが多いです。



おかげさまで、気分を害される方半分、

納得されない方半分で、ほとんどの方が、

通塾を見直されます。



受験進学塾のように希望に満ち溢れた

営業文句を言えれば、もう少し、

うまく商売できるのかもしれませんが、

進級・進学を“させること”を

第一理念としている当塾としては、

『記録』された『点数・成績』を

無視することは決してできません。



特に、その『記録』された、その上、

積み重ねられた『点数・成績』によって、

進級・進学が決まることになる

私立校・中高一貫校においては、

進級・進学要綱、条件が『絶対』と

なりますので、希望や理想“だけ”で、

今までの負債を、取り返すことは

難しいです。



その現実、事実と向き合わずに、

その基準、条件を無視して、

さらに、勉強(行動)することに、

条件を付けるとなりますと、

進級・進学出来る可能性は

天文学的に低くなっていきます。



無理と否定、批判することは

昨今の風潮ではパワハラ、

アカハラになるので、

言葉を濁しますが、

最終結果として

『進級・進学出来ない』

ということが決まることを

避けたいのであれば、このことを

よく考えられることをオススメします。



勉強(行動)することに

条件を付ければ付けるほど、

漫画やアニメ、映画やドラマのように、

理想的に出来ることなど

無くなっていきます。



小説などでもそうですが、

昨今、そうした日々の見えざる

努力、行動をすっ飛ばして、

さも簡単に、効率良く、

泥臭くなく、スマートに、

階段を駆け上がる、

LVUPしていく、

経験値を稼いでいけると、

勘違いしている方ほど、

そういった条件付けしては、

日々の勉強(行動)から、

逃げるようになっているように

思えます。



これは昔から、大人のほうが、

こうした行動に条件を付ける

ことによって、日々の努力から

逃げることが多かったものです。



もし、忙しい仕事が今週で

“一段落したら”、あれをしたい、

これをしたい。



で、蓋を開けてみると、

まぁ、来週で、来月で、

来年でと後回し・先送りにする。



大人の場合、もし~だったら(if)という

条件付けをしますが、昨今の子供たち、

さらにその親御さん、ご家庭の方すらも、

~だから、~なので(so)という条件付けで、

“どうすること”も出来ないということに

なっているために、思い悩まれている

ように思えます。



もし~だったら(if)という

条件であれば、その仮定を

現実化すれば、『行動』するための

条件が叶うわけですから、あとは

行動するかしないで済みますが、

~だから、~なので(so)という条件は、

その条件となっている原因を、

解決しない限り、あるいは

対応しない限りは、『絶対に』

『物理的に』『時間的に』

行動できないということを、

自ら証明、納得していることになります。



そういった条件を多く付ければ

付けるほど、勉強はおろか、

他の何も“出来なく”なっていく

ことになります。



もっとも懸念することでは

ありますが、これが“たかだか”

学校の勉強、テスト“ごとき”のことで

済めば良いですが、社会に出て、

会社で、仕事でとなった時、

何らかの条件を付けては、

言っては、仕事をしない、

作業をしない、何もしない、

何も出来ないというように

なってしまうと、社会での

大問題となってしまうことでしょう。



失礼ながら、昨今の

私立校・中高一貫校において、

勉強が出来ない、テストで点数が取れない、

成績が取れないと嘆いている方の大半は、

この傾向にあり、今年度以降、社会の、

政府の、学校・先生の意向と大幅に

『ズレ』ていくほど、進級・進学は

もちろんのこと、その後の進路、

進退においても、問題を抱える

ことになるでしょう。



自分に合った仕事がないから、

仕事出来ない。


自分の好きな仕事でないから、

働きたくない。


今は面白いこと、楽しいことを

やっていたいから、社会に出たくない。


など。



~だから、~なので(so)という

条件で、自分の行動を“縛る”ことが

当たり前で、それで“許される”のが

当然と考えていると、今後、

どんどん生き辛くなっていく

ことでしょう。



少なくとも、今後の

私立校・中高一貫校においては、

それで進級・進学を許されるかといえば、

許されなくなっていくことが

増えると思います。



親御さん、ご家庭の方も含めて、

このことをよく考えて、今後のことを

検討し直すことをオススメします。