365日24時間の審査


二学期は祝日、連休が多く、

『自由な時間』が多いことになります。



その自由をどう使い、過ごすかは、

皆さんの自由ではありますが、

『学生』である限り、特にその学校での

成績によって、進級・進学が決まる、

私立校・中高一貫校生にとって、

普段の生活とその休日の過ごし方の

『結果』として、テストで審査・評価

されるということを忘れないで下さい。



そんなの嫌だ、窮屈だと思うのであれば、

今からでも遅くありません、

そういった縛りの無い、最終的に

受験で一発逆転のある、普通の、一般の

学校に行くことをオススメします。



受験での審査を免除する代わりに、

3年間の、普段の、休日の過ごし方、

そして、その『結果』を審査することで、

受験なく内部進学できる、あるいは

指定校推薦などの権利を有利に得られるのが

私立校・中高一貫校です。



その権利を、私立校・中高一貫校に

“入った”“入れた”から、無条件でもらえると

勘違いしているのであれば、その思い違いを

正しておくことをオススメします。



これは、大変失礼ながら、

親御さん、ご家庭の方“も”です。



大げさに言えば、私立校・中高一貫校生は、

365日24時間、つまり、日々毎日の生活、

過ごし方、勉強をひっくるめて、

審査されているといっても過言ではありません。



学校に行っている間の8時間だけでなく、

ご家庭内での教育、躾け、子育て“すら”も

『評価』の対象になっていると言えるでしょう。



塾でも相談を受けることがありますが、

『親』が言っても聞き入れないんです、

『親』の言うことを聞かないんですと、

どんなに嘆かれようが、学校の勉強、宿題が

免除されるわけでも、進級・進学が許される

わけでもありません。



むしろ、『親』である親御さん、

ご家庭の方が言っても聞き入れない子供が、

赤の他人はもちろんのこと、学校の先生の

言うことなど聞き入れることなどないでしょう。



いやいや、学校の先生の論理的な、

諭すような、プロの言葉であれば、

子供達がすんなり聞き入れるだろう、

などということはまずありません。



昨今、親御さんとの関係がきちんとされていて、

親御さんの言葉を聞き入れる子供でなければ、

学校の先生の言葉を聞き入れることが出来る、

『理解』できる、聞く耳を持っていることは

少ないです。



むしろ、学校の先生の難しい言葉、

言い回し、随所に出てくる単語などを、

(それでも子供達にわかりやすいよう

 言葉の選択はされているとは思いますが)

本当に、全く『意味がわからず』、

理解できないという方が増えてきて

いるように思えます。



一概には言えませんが、今の子は、

親御さん、ご家庭の方との会話もそうですが、

大人との『対話』が圧倒的に少なく、

語彙力もそうですが、文章・言葉の読解力も、

著しく低下しているように思えます。



そうなると、『親』が言っても聞き入れない、

『親』の言うことを聞かないのではなく、

言っている『意味』『意図』そして『意思』を

感じられない、理解できない、わからないから、

反抗、無視、聞く耳を持たないということに

なっているのだと思います。



一番近くに存在する親御さん、ご家庭の方が

そういう状況・状態であったとすれば、

赤の他人の言うことなど、全く何も

感じられないことでしょう。



昔であれば、多くの本や新聞、ニュース、

それこそ教科書などを見て、読んで、深く考えて、

自分自身との対話によって、

それらを補っていたように思えますが、

今は、それがネットや映像、面白動画、

友達とのSNS交流などに代わってしまい、

その価値観、その思想、その考えが強くなって、

より親御さん世代と差異を生んでいるように

思います。



子供達の無限の可能性を、未来、将来を

信じる、信じているという割には、

新しい価値観や思想、考えを認めないというのは、

大人の悪しき慣習かもしれませんが、

今は、そうしたことすらをも認めている、

許容しているという割には、

昔ながら固定概念や風習を捨てきれず、

悩み、葛藤している親御さん、ご家庭の方が

多いように思えます。



私立校・中高一貫校に

お子さんを入れるという

親御さん、ご家庭の方は、

その典型かもしれませんが、

『本当に』子供達の無限の可能性を、

将来、未来を信じるのであれば、

別に、“たかだか”私立校・中高一貫校で、

勉強が出来なくて、成績が落ちてきて、

落ちぶれて、進級・進学できなくなっても、

じたばたする必要はないと思います。



私立校・中高一貫校での勉強、生活は

向いていなかった、そのことがわかった、

それで良かったではないでしょうか。



こう書くと、ほとんどの親御さん、

ご家庭の方に反感を買うことでしょうが、

その時点で、『絶対にそんなことにはしたくない』

というのが“本心”で、子供達の無限の可能性を、

将来、未来を信じるというのは

“建て前”ではないでしょうか。



そして、『絶対にそんなことにはしたくない』

というのであれば、もうわかっていることだと

思いますが、建て前を一切捨てて、何が何でも、

強制的にでも、勉強させるために、

『勉強以外』の可能性、将来、未来を、

一旦でも、一時でも、辞めさせて、

進級・進学に問題ない状況・状態にまで

することが、唯一の解決策だと思いますが、

いかがでしょう。



そうでなければ、今年度以降は、

親御さん、ご家庭の方のほうが、

本心と建て前で疲れていった上で、

『結果』に絶望し、苦しめられることに

なると思います。



おそらく、この二学期を終える頃が、

そして呼び出し・面談となった頃が、

そのピークを迎えることになると

思いますが、その時に、

“まだ”取り戻せるだけの、

現実的な『記録』であることを祈ります。



厳しい書き方になりましたが、

今年度以降の私立校・中高一貫校の

『結果』はより厳しい現実、事実を

突きつけてくることでしょう。



その時になって、後悔されることの

ないようにしておくことを

オススメします。