失敗を重ねて、
勘を鍛え、自信を持つ


最近の生徒の傾向なのですが、

妙なところで自信を持つ方が多く、

逆に自信を持っていいところを

自信なさげにすることがあります。



昔はいい意味でも、悪い意味でも、

自信家がおりましたが、

今はほとんどいません。



その代わりというわけではないのですが、

今の生徒はある点においては

頑固な自信を持っているようです。



昔の自信家の生徒は、全てにおいて、

自信満々に“間違えて”いました。



自分が正しい、自分の出した答えが絶対と

いうくらいで、自信満々に答えを

出していました。



最近の生徒は、途中までは

自信満々に進むのですが、

いざ最終の答えを出す時になって、

悩むようで、一旦そこで筆が止まり、

自信なさげに答えを出します。



数学などがいい例なのですが、

最近の教科書は、親切な問題が多く、

端数の出る答え(分数や小数点を含む答え)が

少ないため、すっきりした答えが多いです。



そのため、最近の生徒は答えが

怪しい数字だと、そこで悩むようです。



昔であれば、途中で気づく生徒が

多かったのですが、今の生徒は

途中を自信満々に進むため、

最後の答えが出てきて、気づくようです。



これは、勘が冴えていないからだと思います。



失敗しないように、それでいて

どこか自信満々に進めている

今の生徒は、いい意味でも、

悪い意味でも勘が鈍く、

自分の勘を信じていません。



昔の生徒は、失敗を何度もして、

この数字なら大体こんな答えが

出るということを学んで、

途中式の段階で、おかしいような気がする、

こんな数字でいいのか?と、

そこで気づいていました。



生徒によっては、問題の数字を見ただけで、

大体このくらいの数字だろうと、

予想・勘で答えを出せました。



今の生徒と比べると、恐ろしいくらい

勘の鋭い生徒が多かったと思います。



失敗をしないように慎重に進めていく

今の生徒のほうが、最後の最後に悩み、

間違えるという、皮肉な傾向が

多くなっています。



テストの答案用紙を見てもわかるのですが、

失敗しないように進めているがため、

最後の答えまでよどみなく書かれているのに、

答えの欄が適当な字になっていることがあります。



失敗を重ねていれば、こんなことには

ならなかったと思います。



どうも最近の生徒さんは失敗するのが

恥ずかしいと思っているようですが、

失敗を重ねてこそ、身につくものも

あります。



もし、テストなどで短時間で

判断しなくてならない状況に

なった時ほど、この勘が

活かされると思います。



教育の立場から言えば、

勘を推奨するわけにはいきませんが、

私個人的には、勘を鍛えることを

オススメします。



だからといって、これからのテストを

勘で解けとは言いません。



普段の勉強において、勘を鍛えておく、

養っておくことをオススメします。



勘が鋭くなればなるほど、

自然な自信が湧いてくると思います。