時間割と成果割


物事を計画的、効果的に進める方法に

時間割と成果割があると思います。



成果割という言葉はここでの造語ですが、

要するに一日何回、何ぺージなど、

最終的な目標に対して、

成果(具体的な回数など)で

割るものだと思って下さい。



時間割は学生の皆さんが

毎日授業で行われているものですが、

一週間の各曜日で、決められた時間に

決められたことを強制的にでも

やろうとすることです。



時間割の効果的なのは、

“全員”がある一定の量を、時間を、

強制的にでも行うことによって、

学力や能力が身につくところに

あると思います。



小学校時代45分の授業を週に6日、

大体5コマの授業があるとして、

45×5×6=1,350分、

約20時間とし、それを

年間35週近く行うとすると、

700時間、小学校6年間として、

低学年はもう少し低めに見積もったとしても、

約4,000時間の授業を行います。



中学校からは50分の授業を

週に6日、34コマの授業を行うとして、

50×34=1,700分、約30時間、

年間35週行うとして、1,050時間、

中高6年間とすると、約6,300時間の

授業を行います。



そうして小中高と、約1万時間もの時間を使って、

皆さんは高卒の資格を得て、さらには

大学へと進学することになるわけですが、

これだけの勉強時間を使っても、

学力に格差が出るのですから、

必ずしも効率が良いとも

言えないかもしれません。



成果割の効果的なのは、

こうした“時間”に縛られず、

出来る回数や成果によって、

各個人個人で能力を自分で

伸ばしていくことが出来ますので、

それこそ個性を伸ばしたい

というのであれば、

こちらのほうが早いように思えます。



ただし、こちらはより格差が出るために、

同じ時間内での習得の速さが異なる点が

挙げられます。



この時間割と成果割の良いとこ取りを

しようとしているのが、

今の私立校・中高一貫校の

多くの学校に見られるように

思えます。



時間割では、公立校よりも多くの時間を、

成果割では宿題や課題の量などで、

とんでもない時間と量で

縛り付けるような状況・状態に

なっていると思います。



もちろん、文武両道も含めて、

これらをうまくできる方は、

素晴らしい結果を出していますが、

これらに潰された方は、

どちらもできずに、ただただ

強制であることと敗北感を感じて

しまっているように思えます。



そうなると、私立校・中高一貫校で

進級・進学していくのは難しいでしょう。



昨今、よく書いていることではありますが、

明らかに学力が、それも基礎学力が

追い付いていないにも関わらず、

勉強以外のことを行って、

気を紛らわせているかの

ような方が増えてきました。



勉強だけが人生じゃない、

青春時代を勉強だけで終わらすなんて

もったいないという考えはごもっともですが、

普段の勉強、テスト、各学期の成績によって

進級・進学が決まる私立校・中高一貫校では、

その『勉強』で、学生を続けられるかどうかが

決まることになります。



正確には『通っている学校で』ですが。



それを避けるためにも、

自分の勉強のスタイルが上記した、

時間割型なのか成果割型なのか、

試してみることをオススメします。



時間割、つまり毎日●時間という

勉強時間を取るほうが良いのか、

それとも成果割、毎日●ページ、●個という

成果数字でやっていくのが良いのか。



受験を経験してきた方はわかると思いますが、

実際のテストなどでは、このどちらも

求められることになります。



制限時間内に決められた

問題数を解くタイプのテストは、

時代が変わっても変わらない、

変えられないと思います。



ただ、それに対応するための勉強において、

『学校の定期テスト』であれば、

時間割型か成果割型のどちらかでも

対応が出来ます。



なぜならそれでも一定の点数、

特に赤点回避することが出来るからです。



もちろん、高得点、好成績を

収めたいのであれば、制限時間内に、

成果を出す訓練をしていかなければなりませんが、

私立校・中高一貫校で進級・進学できればいい

というのであれば、どちらかのタイプに

特化すれば、効率よく勉強していけると

思います。



といいますか、どちらもできない、

あるいは中途半端な方から、

進級・進学が難しくなって

いくことでしょう。



部活動などで忙しく『時間』が取れない

というのであれば、成果割型で、

テスト範囲までのページや問題集の問題を、

割っていき、何問、何個とやっていけばいいと

思います。



逆に成績が危うくなったので、

しばらく部活動を休部するというのであれば、

時間割型で、その部活動を休むことできた時間に

強制的でも勉強するほうが良い結果を

生むことでしょう。



これを徹底できれば、言い方が悪いですが、

学校の定期テストで、赤点を取る

ということはないでしょう。



私立校・中高一貫校で、学校の定期テストで

赤点を取り始めた方、成績を落としてしまった方は、

一度これを見直してみることをオススメします。