5分、10分、30分でできること


以前、TVで時間短縮を

特集にした番組がありました。



その番組では、忙しい主婦のために

家事に関しての時間短縮法を

紹介しておりましたが、これは

勉強でも当てはまるものだと思います。



普段の勉強で、毎日〇〇時間

勉強するというのは、

忙しい今の時代には

向いていないのかもしれません。



学生時代は勉強することが重要ですが、

今の学生はある意味でやることが多く、

また誘惑も多いのでしょう。



何時間も拘束されることに慣れない、

嫌がる傾向は、今の日本の社会的な

現象ではないかと思います。



今では、友達との連絡も

携帯電話で楽にできる分、

一人でいる時間よりも、

誰かと連絡を取り合う、

誰かと会う時間のほうが

多いからだと思います。



誰かと連絡を取り合う、

誰かと会う時間のほうが多いと、

一人でやらなければならないこと、

特に勉強するということは

非常に難しい環境だと言えます。



これを大人の一方的意見で、

反抗期や思春期の子供に

そんなのは甘えだとしかりつけても、

届かないのが現状になってきていると

思います。



私自身の考えでは、勉強することは

一人、孤独との戦いのようなもので、

その戦いに己自身が打ち勝つ精神力を

身につけることで、自信と教養を

身につけることだと思いますが、

これを提案しても、「今は時代が違う」と

一蹴する方が多いです。



それでも、勉強するということは

時代に関わらず不変的なものだと思います。



しかし時代に合った勉強法が

あることもまた事実です。



一方的に、とにかく時間をかけた

勉強をしろと言って、勉強をしないくらいなら、

時代に合った勉強をしろと言うのも、

また教育のような気がしてきた今日この頃です。



そこで、今回は、冒頭に書いた

時間短縮の勉強法を提案したいと思います。



これは、生徒の皆さんと

二人三脚で行う勉強だと思います。



まず自分が5分、10分、30分で

できることを探すところから

始めましょう。



勉強勉強と固く考えずに、単純に、

英単語を3個ノートに10回書く(だけ)5分、

漢字を3個ノートに10回書く(だけ)5分、

数学の問題を1個解く5分、解けなければ

解答書に書いてあることを書き写す5分

といった具合に、自分が5分、10分、30分で

できることを一覧に書いて、そのうちのどれかを、

一日の内の空いている時間内にやると決めましょう。



勉強は基本的に集中して、絶対覚えよう、

絶対こうしようという気迫でやるべきです。



ですので、この方法に対しては、

他の教育関係者からは賛否両論だと思います。



しかしながら、私は今の子供達の現状を踏まえて、

例え、集中もしていない、あまり身にならない、

勉強になっていないようなこの方法でも

“全く何もやらない”よりは、

十分な勉強だと思います。



無理に何時間も勉強して、次の日、

またその次の日は勉強はお休みと言って、

勉強しては休むという勉強をするよりは、

5分、10分、30分でも“毎日続ける(継続力)”ほうが

大切だと思います。



まずは、この“継続力”を

身につけることを重視しましょう。



これは、効果がなかなか出にくいので、

皆さん投げ出してしまいがちです。



しかし、単純な問題に対して、

非常に有効だと思います。



以前、塾でこれを行った生徒がおりました。



塾で、毎回5分計算、5分漢字、

5分英単語を続けました。



結果としては、テストの点数は

それほど上がりませんでした。



しかし、テストの回答の内容に

変化がありました。



それは今迄点数を取り損ねていた

単純な計算問題、漢字、英単語の

間違えがなくなりました。



数学の場合、単元にもよりますが、

もし計算問題がメインのテストであれば、

彼は確実にテストの点数が上がっていたと思います。



なぜなら彼は塾で唯一、計算問題において

全問正解をしていたからです。



地道な勉強となりますが、この継続は

確実に実力がつくと言えます。



勉強ができない、したくないと

あがいているのなら、まずは

この5分、10分、30分できることを

自分で探し出し、“毎日”やってみましょう。



すぐに効果が出なくとも、

その5分、10分、30分でやったことは

必ず実力となります。



そして、社会に出てからも、

5分、10分、30分で自分が

毎日できることを考えて、

実践していけば、仕事でも

プライベートでも必ず、

その成果が出てくると思います。



是非、試してみてください。