学び直しが出来ない内部進学


受験無く、進級・進学出来る

私立校・中高一貫校において、

最大のリスクとなるのが、

『学び直し』が出来ないこと

だと思います。



各学期の定期テストにおいて、

そのテストまでの『学び直し』を

テスト勉強によって、行えていれば、

問題はありませんが、それが出来ずに、

置いていかれる、ついていけないとなっても、

受験無く内部進学出来てしまうことは、

受験で合格できないことよりも

悲劇となる可能性があります。



私立校・中高一貫校の場合、

学年が上れば上がるほど、

授業は早い進度で、難しく

なっていくことになります。



基礎学力、知識が無く、

学年が上がれば上がるほど、

そして授業が進めば進むほど、

ついていけないで、授業中は

ただ時間が過ぎるのを

待っているだけで、

本当に退屈な時間となります。



その上、わからない、出来ない

といっているのに、態度で、姿勢で

示しているのに、強制的に定期テストを

受けさせられて、人格否定するかのような

点数を付けられ、審査・評価をされて、

補習や補講などの負担も増えて、

最終的には何度目かの

呼び出し・面談で、

進級・進学出来ないことを

通告されます。



基礎学力、知識無く、

『学び直し』も出来ない方に、

こうした仕打ちをするのは、

今なら虐待のように思えてきますが、

私立校・中高一貫校で、

内部進学する意思を示すということは、

あるいは、受験で入学したということは、

その学校での教育、勉強を『受ける』ことは

大前提で、ついていく、そして、規定の水準の、

学力を示すことは、“義務”となります。



こうした状況・環境において、

さらに、高校・大学に進学したいと

『言う』、『口にする』なら、

『勉強しろ』ということは、

そして強制的にでもさせることは、

虐待でも、パワハラでもありません。



それが、高校・大学に進学する

『条件』であるということを

アドバイスしている、

教えていることになります。



私立校・中高一貫校は、簡単で、

『それが嫌なら、どうぞ、他校へ』と

いうことになります。



ですから、『学び直し』が出来ないことは、

自己責任となり、授業についていけない、

勉強が出来ないのは、学校の、先生の

『責任』は一切無いということができます。



むしろ、そうした面倒な、

文句や愚痴を言う方を、

一切排除し、学ぶ意志を持って、

向上心を持って、授業を聞いてくれる、

学んでくれる方を、もっと優遇したい

というのが、本音だと思います。



今後、出来る方、やる方を前提にした

教育となっていくと思われますが、

そうなった時、やらない方は

自業自得かもしれませんが、

やれない方、出来ない方、

ついていけない方、

遅れてしまった方の

『学び直し』の機会は無くなって

いくことが予想されます。



さらに、『学び直し』の“ツール”は

充実していくので、『言い訳』は

出来なくなっていきます。



しかし、その『学び直し』をする時間が、

部活動で、習い事で、学校行事で、宿題で、

出来ないとなると、子供達、ご家庭の、

自己責任はより重いものになっていくと

思われます。



どの段階で、判断、決断すべきか、

難しいとは思いますが、中学生になっても、

分数の計算がおぼつかない、

暗記系科目である理社で点数が取れない、

英語の授業についていけない場合は、

すぐにでも相応の時間をかけての

『学び直し』を検討しないと、

月日が過ぎるほど、学年が上がるほど、

進級・進学出来ない道を進むことになるでしょう。



また、何とか高校へと

内部進学出来たとしても、

その先の大学での進級・卒業を

見据えて、学び直しの検討を行わないと、

高校での授業、勉強にはついていけない、

『学び直し』すら出来ない、

もう学力を『取り戻せない』という

状況にまで追い込まれることに

なると思います。



高校生になって、

方程式が解けない、

英語の一般動詞、

Be動詞の使い分けが

わかっていないなど、

『内部進学生』の方の

中には、多かったりします。



受験生からすれば、『ありえない』と

思えることでしょうが、どんな学校でも、

内部進学した方の中には、そこまでの

レベルの方が、必ずいるといっても

過言ではないでしょう。



今後、教育改革を皮切りに、

というよりも、そうした表立った

改革の裏側で、こうした内部進学生を

淘汰していくと思われます。



私立校・中高一貫校の場合、

それを徹底して行うことが出来ますので、

より『学び直し』が出来ない、しないと、

間に合わないということに

なっていくことが予想されます。



“そう”ならなければ、

ただの杞憂だったと言えますが、

“そう”なった時、本当に

『救いようがない』という状況にまで

追い込まれることになりますので、

気をつけて下さい。



そこから先は、高校・大学進学なんて

夢のまた夢で、基礎学力、知識の

『学び直し』だけでも2・3年かかると

いうほどのものになることでしょう。



今は、少子化で、受験倍率も減って、

私立校・中高一貫校でも、

比較的入りやすくはなってきていますが、

大学進学、さらには、その大学での

進級までを見据えて、基礎学力を

身につけておかないと、大学に行く前に、

高校時代においてから、ふるいにかけられて、

はじき出されてしまうことになると思います。



さらに、大学においても、

学部学科を選ばなければ、

倍率は低いものの、文系学部の縮小や

入学定員数の制限などにより、

『入学者』が減るのであれば、

『在校生』を“留めておく”、つまり

『(簡単には)進級・卒業させない』

という考えになっていくことが予想されます。



小学校・中学校から、高い学費の

私立校・中高一貫校にお子さんを

通わせている親御さん、ご家庭の方からすれば、

最後の最後で、まさかの負担増と

思われるかもしれませんが、

そこまでの道のりを考えると、

2・3年留年してでも、

大学は卒業してほしいと

思われることでしょう。



この段階にまで『学び直し』を

持ち越すことはないとは思いますが、

内部進学の温室で大学まで

進学してしまった方には、

『学び直し』すらにも、

“耐えられない”と思います。



そこまでの『学び直し』の持ち越しを

しないためにも、中学時代に、遅くとも

高校進学時までに、基礎学力、知識を

取り戻しておくことをオススメします。