教科書の作品を読む


学生の皆さんが、先生や親から

「勉強しろ」の次によく言われるのが、

「本を読め」だと思います。



世間は、若い世代が

活字離れだと言っていますが、

アンケートできちんと

データをとってみると、

意外にも本をたくさん

読んでいることがわかります。



アンケートなので、

一概には言えませんが、

子ども達は今も昔も

本を読んでいると思います。



しかも、興味があるものに関する本なら、

率先して読んでいます。



親御さんは、単に本を読めというのではなく、

お子さんの興味があるものを何気なく聞いて、

その興味があるものに関する本を渡して

あげることをオススメします。



もう一つオススメするのは、

学校の教科書に出てくる小説を

読ませることです。



これは、一石二鳥の勉強・教育だと思います。



本を読むのが好き・嫌いに関らず、

学校の教科書に出てくる小説を

読ませることは、語学力をつけるのと

同時にテスト勉強にもなりますので、

できれば、次のテスト範囲、

次の学年の教科書の小説を

先に読ませておくと効果的です。



教科書に出てくる小説や論文は、

良質なものが多く、名作・傑作と呼ばれる

小説などを読ませるより、実に理にかなっています。


(名作・傑作と言われる作品で、若い人<生徒>にも

 理解できそうなものは、必ず教科書にのっていますので、

 無理に名作や傑作と呼ばれる作品を読ませないほうが

 いいと思います)



普段、本を読まない人に、

いきなり名作・傑作を読めと言っても、

まず間違いなく、途中であきてしまいますし、

名作・傑作と言われる作品の多くは、

本を読んでいる人にとって、

名作・傑作と言われるのであって、

普段読まない人にとっては、

全く興味がわかないことでしょう。



それよりは、教科書に出てくる作品を

事前に読ませるほうが、

テストにも出てきますし、

なにより授業での作品の読解が

かなり楽になり、勉強・授業が

楽しくなるはずです。



私は常々、教科書に出てくるような

物語の一部分だけで、作者が何を言いたいか、

登場人物の心理描写などを理解しろというのは、

国語が苦手な方には酷な話だと思っています。



話の全体をつかまないと

理解・納得できない人もいますし、

一部を聞いて、全体の流れが

大体想像できる人もいます。



国語が苦手な方の多くは、

話の全体をつかまないと

理解・納得できない人だと思います。



物語の前後はもちろんのこと、

なぜその状況になったのか

理解、または納得しなくては、

それを受け入れることが

できないということでしょう。



昔に比べると、今の生徒は

この傾向が強いと思います。



なぜ、その状況になったのか?

なぜ、そこからこう思うのか?

今後、どうなるのか?



これらがわからないのに、

答えを出せないという感じでしょうか。



私などは、ある意味頭が悪く、

先生が言われたとおりに、

覚えてしまったのですが、

今の生徒はある意味頭が良いため、

考えすぎてしまうのではないでしょうか。



であるならばこそ、作品の全てを読むことで、

この問題は解決すると思います。



テストの勉強などでは、おそらく国語の勉強が

一番後回しになっていると思います。



通学の途中、他教科の勉強の息抜きに、

テスト範囲に出てくる作品を読んでみるのも

国語の勉強になると思います。



一度、試されてはいかがでしょうか。