昔から、宿題提出日前日にすさまじいまでの
集中力を発揮する生徒はおりました。
最近は若干減ってきたように思えます。
締め切りを気にしないで、
優雅にのんびりとした生活がいい。
今はやりのスローライフという
考え方なのでしょうか。
子供達の中にも、そういった考え方を
しているように見えます。
物事を考える際に、
いろいろな考え方を持つこと、
これは素晴らしいことだと思います。
いろいろな視点から物事が見れれば、
いろいろなことが見えて、一見視野が
広がったように見えます。
ただ、これで怖いのが、
元々何も考えてなかったのに、
考え方の影響を受けて、
自分のとって都合のいい面だけで
物事を判断してしまうことです。
元々の自分の考えがあり、他の考え方も
理解した上で、いい面だけを取り入れて
いるつもりなのでしょうが、あまりにも
周りが見えていないように思えます。
生徒の中にご都合主義が増えてきたのは、
事実です。
昔の生徒でもわがままな生徒や、
言うことを聞かない生徒もおりましたが、
自分のご都合主義の生徒は
あまりおりませんでした。
皆、自分のわがままだとわかっている前提で、
わがままを言っていましたが、
今の生徒は、自分の都合に合わせるのが普通だと
言わんばかりの生徒が増えています。
今は子供なのでいいのですが、
やがて社会に出て行く時に、困ります。
社会はあなたの都合に合わせてくれません。
そのことを分かってもらいたいのですが、
なかなか口で言っても難しい時があります。
塾では、これを体験させるために
ちょっと理不尽なことを、
あえて行う時があります。
それは、居残り学習を強いることです。
もちろん親御さんにも許可を頂いておりますが、
大抵の親御さんはお子さんが勉強することに
文句を言われることはないので、
好評を頂いております。
生徒からすると、頑張ったのに、
なんでまだ勉強させるんだよ、
と理不尽だと思うことでしょう。
実はそこが狙いです。
理不尽なことはこの先、何度もあります。
それは頑張っていようが、いまいが
関係ないはずです。
その時、どう思うか、どうするかを
考えて欲しいのです。
この居残り学習は、自分の都合で
何とでもなると思っている生徒には
特に行います。
生徒の皆さんにはゲンナリされますが、
よく考えてみてください。
自分の都合通りにいかないものは、
身近なところにもあるでしょう。
それはテストの点数と成績です。
ここで気づいて欲しいです。
自分の都合でやってきた勉強で、
都合通りに点数がとれないのなら、
自分の都合を壊してみる、
なくしてみることです。
理不尽だと、不都合だと思うことを
やってみることです。
ぜひ試してみてください。
親御さんもたまには心を鬼にして、
理不尽なことを強いるのを
試してみるのもいいでしょう。
普段とは違った結果が出てくると思います。