二学期は、授業でおいていかれないようにする


二学期からの授業は

質も進度も変わってきます。



一学期は前の学年の復習、

前の学年に頑張って貯めた

学力の貯金で、なんとなくでも

点数を取れたかもしれませんが、

二学期以降は、今学年から習う

本当の新しい勉強となりますので、

一学期と同じ感覚でいると

どんどん授業でおいていかれます。



一学期そこそこやれば

大丈夫だったから、

二学期も余裕でしょうと

思う方は認識を改めてください。



確かに、一学期はそこそこの勉強で、

そこそこの点数を取れたかもしれませんが、

それは前の学年・小学校・中学校で

貯金していた知識、学力があったからです。



特に受験・進学試験を終えた

中学1年生、高校1年生は、

今まで自分が知った、

知りえた知識・勉強を

ちょっと応用すれば、

そこそこの点数がとれる、

授業を聞いてなくとも

なんとなくわかる、

予習復習なんかしなくても、

その場で理解し、その場で覚えられる、

こういったことが、二学期には

通用しなくなってきます。



授業が始まって一週間経ち、

そろそろ自分でも気づいてきていると

思いますが、今迄見知ったこと、

先生の説明を聞かなくとも

教科書・参考書を

ちょこちょこと読めば、

すぐに問題が解ける、

これができなくなっているはずです。



その理由が、全く新しい概念のことを

習うからです。



二学期の単元、

例えば中学校の数学で説明すると、

1年生は、方程式を終えて、比例反比例。

2年生は、連立方程式を終えて、一次関数。

3年生は、二次方程式を終えて、二次関数。



各学校でカリキュラムが違うので

必ずこうだとは言えませんが、

これで説明するとわかりやすいので、

こちらで説明させて頂きます。



数学で言う「方程式」の大元を辿っていけば、

小学校時代に習う穴あき計算です。



つまり、別に中学校で

改めて習わなくとも、

小学校で普通に勉強していれば、

方程式の概念を自然に

体得できています。


例えば、こんな問題を

やっているはずです。


4+□=7

□に入る数字は求めよ。


方程式はこの□をXで表すだけですので、

根本の概念、つまり方程式を解いている時、

頭の中で□に置き換えてしまえば、

小学生の知識で解けます。



実際に中学で習う方程式の

問題のXを□に置き換えれば、

ほとんどの問題を小学生が

解けると思います。



ですので、各学年の

一学期の単元=方程式は、

小学校での知識でまかなえる

部分が多いと言えます。


※連立方程式に関しても、

Xを□にYを○に

置き換えたもので考えると

できないこともない

(実際には規則・法則がありますが、

 それでも無理やりにでも解こうと思えば、

 解けないことではないはずです)


※二次方程式に関しては、

 上記方程式の考え方の他に、

 式の展開と因数分解、平方根

 という考え方が必要となりますが、

 大元の考え方という意味では

 小学校で習う知識・概念で

 対応できる部分もあります。



ところが、比例・反比例の考え方、

一次関数、二次関数となってくると、

ほとんどの方が初めて習うことです。



その他に図形の平行線、二等分線の考え方、

三角形の合同条件・相似条件、円周角、

三平方の定理など、これらは中学に入ってから

習う新しい概念で、新たに知識として、

一から蓄えなければ、テストで点数を

とることは難しいです。



これらを習う(小学校の知識だけで

やっていけなくなる)のが、

二学期以降となります。



この事実を知った上で、

一学期のことをよく思い出して

みてください。



一学期はそこそこやって、

そこそこ点数が取れたのは、

先生が授業で言っていたこと、

やっていたことが

全て理解できなくとも

感覚的にわかった、

問題が解けたからです。



二学期以降の授業を

受けていかがでしょうか?



おそらく、先生が授業で

言っていること、

やっていることが、

理解できない上に

感覚的にも全くわからない、

問題が解けない、

こういったことに

すでに陥っていないでしょうか?



今はまだ、簡単(だと思う)かもしれませんが、

徐々にこの状態になっていきます。



それを防ぐのが、授業に“ついていくこと”です。



理解できないのであれば、理解するまで、

とことん先生に聞きましょう。



その日一日一日で感覚的にわかる、

問題が解けるというレベルに達しないと、

テストで高得点はもちろんのこと、

現状維持すら難しくなってしまいます。



二学期は(授業内容が)難しいから、

家で何時間も勉強しろ。



とまでは言いませんが、少なくとも、

授業についていけなくなってしまいますと、

一学期の結果を越えることはもちろんのこと、

維持することすらできないことを

忠告させて頂きます。



中学時代はまだ授業を

どんなにサボっても

テスト前の勉強で

おいつけるかもしれませんが、

高校生にもなると、難しいとか、

厳しいとかではなく、

苦痛を伴うくらいの必死さで、

普段授業をきちんと聞いている人に

やっと追いつくという表現が

正しいでしょう。



中学時代から、

「二学期」からの授業は

「おいていかれない」ようにする

勉強ができていないと、

高校時代も同じ過ちを

繰り返してしまい、

進級・進学できないという

悲劇になってしまいます。



ぜひ、気持ちを入れ替えて

「二学期の授業」を受けてみて下さい。