受験生と在校生の差


受験の時期の二月の段階では

明確に受験生と

在校生の差がありますが、

その差の多くは、学力や

知識量というよりも、

問題を解く、そして

重要単語等を思い出せる

『スピード』にあると思います。



在校生の皆さんが、定期テストで

そこまで『スピード』を出す訓練を

しないのは、ある程度出る問題(範囲)が

わかっている、授業で一応聞いている、

解いている、そして、『面倒で』

『時間がない』からだと思いますが

いかがでしょうか。



残念ながら、今受験で、

私立校・中高一貫校に入学を決めた方も、

数か月後にはすっきりすっかり受験での

勉強のことなど忘れて、内部進学生と

同じようになります。



詰め込み型の勉強は

受験勉強の代表格のように

扱われてきましたが、

実は、むしろ学校の定期テストにこそ、

この勉強が最も適していると私は思います。



適しているというよりも、時間対効果、

時間対点数、時間対成績といった面で、

謙虚に結果が出されているように思えます。



実際に、塾で点数を上げる方の多くは、

やはり普段よりも多くの問題を解いている、

多くの時間をかけている、そして何よりも、

問題を解く、単語を思い出す『スピード』が、

前回よりも断然に早くなっています。



そうすれば、必然的に

多量の『反復』勉強を行えるので、

他の方よりも『量』が単純に

2倍、3倍となり、その効果として

点数が20点30点と上がることになります。



少なくとも“これ”で学校が

進級・進学の基準にしている点数、

平均点を取ることができます。



ただし、これを一学期から行っていれば。



大抵の方がこれをサボり、

テスト前で部活動等が休みになっても、

『やらない』ので、借金を作っていく

ことになり、二学期期末テストや

この三学期学年末テストにおいて、

80点90点の高得点を

取らなければならない、

『追い込まれた』状況・状態になります。



受験で入学してきた外部生の方も、

一年次一学期までは

その勉強を行えるのですが、

二学期からサボりはじめ、

三学期には内部進学生と

ほとんど変わらずの状態になって、

二年次に上がって、一年間で

成績を落とし、三年次には、

もう取り戻せない状況・状態に

なることが多いです。



多いというのは、『進級・進学』できない方の

傾向としてではありますが、一年次二年次の進級、

そして二年次の進学が問題になってくる方の

ほとんどは、『内部進学生』の話になります。



なぜなら、一年次一学期から

『そうして』点数・成績を落とし、

それでも尚、文武両道の理想を

追い求めながら、二年に上がって、

点数・成績どころか、修学、

勉強すらもどんどん遅れていき、

『学力的』にも、その学校に

合わなくなっていくことが多いです。



塾としてはその警鐘を早い段階で

しているつもりではありますが、

聞き入れない方の多くは、

失礼ながら『親御さん』“も”、

耳を貸さない傾向にあります。



お子さんの学力と学校での授業のレベル、

テストのレベル、そして今までと

現状の成績状況とを全て把握するのは

難しいかもしれませんが、

親御さんが、“それ”を投げ出す限り、

お子さんは親御さんに“倣って”、

その確認を投げ出します。



これがご家庭の

『教育の、しつけの賜物』となって、

私立校・中高一貫校においては、

『成績』として、評価され、

『進級・進学』の審査をされる

ということになります。



最近は、特にそれが顕著に

なってきているように思えます。



進級・進学できなかった方を

鞭打つような書き方になりますが、

昨年末の12月に

進級・進学できなかった方の

生活を、傾向を、ご家庭を、

よく観察してみて下さい。



何らかしらの『問題』があったのにも

関わらず、それを対応しなかった末路が、

本来“普通”に勉強して、“普通”に授業を受けて、

“普通”に点数・成績を取って、

“普通”に進級・進学していくはずの

『道』から外れた形になっていると

思います。



昔であれば、問題を起こして、

停学処分など受ける方が、

通っている学校において、

進級・進学するに

ふさわしくないということで、

進級・進学できないことが

多かったです。



しかし、今は、上記した“普通”を

自ら投げ出し、ご家庭でも、

それを容認して、自由にやらせた結果、

『学力的』に、学校のレベルに

ついていけなくなり、学校を去ることが

多くなってきています。



もしかしたら、昔もその絶対数は

変わらなかったものの、

学校、先生が“口うるさく”

言ってきたので、

『反発・反抗』する方が、

処分を受けて、進級・進学

できなかったのかもしれませんが、

昨今は、学校・先生は

『何も口出さない』ように

なっていますので、単純に、

点数・成績だけで厳しく

見られるようになってきて

いるのかもしれません。



しかし、そうなると、もう進級・進学の問題は、

生徒本人とご家庭に、『丸投げ』されており、

勉強するもしないも自由、学校・先生は

『予備校』のようなものとなり、

一定の学力、結果を出せなければ、

はいさようならというように

なっていくと思われます。



学校・先生側を悪者のような

書き方をしていますが、

これが、昨今求められている

『教育の姿』を体現したもの

なのだと思います。



単位制絶対評価で成績をつけれる

私立校・中高一貫校は、

それを顕著に行えると思います。



そう考えれば、各学期に行われる

各定期テストが、『受験』の

ようなものであると言えます。



一つ一つのテストにおいて、

基準点を満たさないと、徐々に

『合格』できないことが

決定していく分、受験よりも

厳しいともいえますが、

『基準を満たす』という点に

おいては共通点があると思います。



そして、受験より甘い部分としては、

『基準さえ満たせば』誰でも、

それこそ、誰一人欠けることなく、

全員が合格することだってできるものです。



そのテストを、今までサボりにサボった方は、

この三学期学年末テストで、『挽回』しなければ

ならないことになっています。



一学期からやっていればと思うことでしょうが、

一学期から『溜め込んだ』借金を、どうすべきか、

よく考えて、行動することをオススメします。